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1998 年度 実績報告書

生合成工学に基づく組み換え微生物による抗ウイルス剤の大量生産

研究課題

研究課題/領域番号 10556024
研究種目

基盤研究(B)

研究機関北海道大学

研究代表者

及川 英秋  北海道大学, 農学部, 助手 (00185175)

研究分担者 吉田 英明  キリンビーム, 医療探索研究所, 主任研究員
キーワード抗ウイルス剤 / アフィディコリン / DNAポリメラーゼα / 阻害剤
研究概要

本年度はDNAポリメラーゼαの特異的阻害剤であるアフィディコリン(1)の生合成遺伝子群を特定するための基礎的な研究を行った。まず生合成後期に関わる水酸化酵素の種類を特定するべく、種々のチトクロームP-450阻害剤、生産菌株のスクリーニングを行い、これまで確認されていなかった生合成中間体ジデオキシ体(3)を単離した。これによりゲラニルゲラニルニリン酸の環化によって生じたトリデオキシ体(2)から1への3段階の変換はすべてチトクロームP-450により触媒されることを推定できた。これは今後行う水酸化酵素遺伝子のクローニングに大きな情報となった。
これまでアフィディコリン(1)からの2,3およびモノデオキシ体(4)などの生合成中間体への化学変換は10工程ほどを要し、より簡便な調整法が望まれていた。そこで選択的脱酸素化の条件を種々検討し、2〜4工程で効率的に化学変換する経路を開発した。また本法では重水素化還元試薬を用いることで全く同じ操作により同位体標識化合物の調製も行うことができた。これら標識体は今後確実に酵素活性を検出する際必要になる。
既に報告が一例ある糸状菌のジテルペン環化酵素の高度に保存されたアミノ酸配列を基にPCR用のプライマーを設計した。1の生産菌であるPhoma betaeのcDNAを定法により調製し、先ほどのプライマーを用いてPCRを行ったところ、既知のジテルペン環化酵素と高い相同性を持つ増幅断片が得られた。次いでRACE法により問題のcDNAの全長の配列を決定したところ、糸状菌由来のent-カウレン合成酵素遺伝子と37%の相同性を持つことがわかり、これにより生産菌からのジテルペン環化酵素のクローニングに成功した。現在本遺伝子の機能解析を行っている。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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