研究課題/領域番号 |
10556031
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
吉井 英文 鳥取大学, 工学部, 助教授 (60174885)
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研究分担者 |
豊見 昭 栗本鉄工所(株), 混練事業部, 部長
尾崎 雄一 佐竹製作所(株), 技術本部科学研究課, 係長
古田 武 鳥取大学, 工学部, 教授 (10026164)
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キーワード | シクロデキストリン / ライスフレーバー / 噴霧乾燥 / リモネン / カプロン酸エチル |
研究概要 |
ライスフレーバー粉末のモデル粉末として、リモネン、カプロン酸エチルをモデルフレーバーとしたフレーバー粉末をシクロデキストリン(CD)を用いて作成した。フレーバーをシクロデキストリンに包接し、賦形剤としてマリトデキストリン、アラビアガムを用いた乳化溶液を使用し、噴霧乾燥機(大河原化工機製L-8型)を用いて粉末化した。フレーバー残留特性の優れた粉末を作成するための工学的基礎データーを取得するために、噴霧乾燥によるフレーバー残留率、及び作成粉体の恒温恒湿徐放特性について検討した。噴霧乾燥粉末中のフレーバー残留率は、乾燥粉末重量当たり約10-15%であった。温度50℃、関係湿度72%でのカプロン酸エチル包括乾燥粉末について、フレーバー徐放実験を行った結果、フレーバー残留率は粉体の緩和現象を相関するアブラミの式で推算できた。CDでカプロン酸エチルを包接後、カプロン酸エチルのGA乳化溶液を添加した溶液をマルトデキストリンで被膜形成させた噴霧乾燥粉末は、CD10%粉体、及びGA乳化粉体に比較して、カプロン酸エチルの残留性は高かった。リモネンの噴霧乾燥粉末の場合は、カプロン酸エチル粉末に比べ安定であった。 試験管に入れた4mlの温度98-99℃の熱水中に、カプロン酸エチル、またはリモネンの噴霧乾燥粉末を所定量添加後、溶液中のフレーバー残留量を測定した。このフレーバー残留量についてもアブラミの式で相関できた。炊飯時に所定量のフレーバー粉末を添加し、炊飯後40分後のフレーバー残留量を測定した。この場合、炊飯後湿潤米中のフレーバー残留率は、フレーバー粉末の作成手法に係わらず炊飯時に添加したフレーバー量に依存してしていた。
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