研究課題/領域番号 |
10556043
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大和田 紘一 東京大学, 海洋研究所, 教授 (30013585)
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研究分担者 |
和田 実 東京大学, 海洋研究所, 助手 (70292860)
西村 昌彦 東京大学, 海洋研究所, 助手 (10242174)
木暮 一啓 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (10161895)
川上 高志 日油技研工業株式会社, 第4研究開発部, 課長(研究職)
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キーワード | 海洋微生物 / 超音波制御 / 無菌採水器 / ロゼット型 / 各層採水器 |
研究概要 |
昨年度は淡青丸の航海の際に本採水器のテストを行い、採水量には多少問題があったものの非常に順調に作動し、3観測点とも各深度から順調に採水することが出来たと考えていた。本年度も淡青丸の航海(6月25日〜7月2日)の際に同様にテストを行ったが、採水量が一定でないこと、操作性に多少問題があることなどのため装置全体を点検することにした。その結果、重大な問題が明らかになった。無菌の採水バッグをセットする際にバッグになかには多少の空気が残っている。採水器が深部に入り、水圧が高くなってくるとこの空気がつぶれて陰圧になり、その結果バッグそシリコンチューブを接続するプラスチックの部分に陰圧の影響が大きくなり、柔らかいシリコンチューブがプラスチックの穴の部分に強く吸い込まれることが明らかになった。この結果柔らかいシリコンチューブに非常に小さなピンホールが出来てしまい、そこから外部の海水を導入してしまう。そのため採水量は回数が増えるたびに減っていくことが分かった。これは無菌採水器としても、各層採水器としても重大な問題なので、検討を繰り返し改良を図った。その結果、シリコンチューブよりも固いプラスチックの使用を止め、直接シリコンチューブをバッグにつなぐ工夫をすること、密閉タンクからシリコンチューブを引き出す部分のパッキングを改良して密閉度綿画することなどの工夫重ねて、陸上テストでは満足のいく状態まで改良した。2000年1月から3月にかけての白鳳丸航海に改良された採水器を積み、さらにテストを重ねた結果うまく採水出来るように成りつつある。
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