研究課題/領域番号 |
10556047
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
松原 茂昌 鳥取大学, 農学部, 教授 (70273886)
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研究分担者 |
古塚 秀夫 鳥取大学, 農学部, 助教授 (50132824)
小林 一 鳥取大学, 農学部, 教授 (40225529)
永木 正和 筑波大学, 農林学系, 教授 (90003144)
能美 誠 鳥取大学, 農学部, 助教授 (00202250)
金山 紀久 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (00214445)
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キーワード | 中山間地域 / 地域農業 / 予測 / 計画 / 戦略 |
研究概要 |
本研究では、中山間地域問題を「担い手の減少・活力の低下」=「農地の荒廃・耕境の後退」としてとらえるのではなく、中山間地域を,本来,多様性に富んだ多くの発展の可能性を秘めた地域としてとらえ、その発展の芽を探すことを共通認識として幅広い課題に取り組み、以下の点を明らかにした。 1.雇用機会が不十分な中山間地域では、内発的な展開・発展が基本方策であり、そのための支援組織を作ることが重要である。また、その際には、農業だけでなく、それに関連する領域や他産業との交流、および地域内の連関を重視して、地域としての総合的な活力を高めることが臨まれる。なお、中山間地域農業を展開するうえで、中山間地域活性化資金は地域農業者の主体的な取り組みをサポートするための制度として促える必要がある。 2.第三セクターの事業体が中山間地域農業の担い手として本格的に活動するためには、農業生産法人の資格取得の容易化等、規制制度の検討が必要である。 3.中山間地域の農産加工施設の立地特性の分析や経営分析を行ううえでは、ファジィ計画モデルが有効である。また、価値観が多様化した現代においては、ゲーム理論を適用したコンフリクト解析が中山間地域における意思決定問題を検討するうえで有効である。 4.中山間地域での農業所得の向上にとっては、労働力利用度や土地利用度の向上が重要である。 5.中山間地域の大規模水田作経営は平地地域と比較して、転作対応に違いがみられるが、これは圃場条件の差異に基づいている。 以上のほかにも、作目別、問題対象別に有用な知見が多く得られた。
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