研究課題
基盤研究(B)
1.地理情報システムGISを用いて、ため池や農業施設の被害箇所とその被害状況・応急処置などについてとりまとめた。2.被災した二六池・菅田谷池・大堤防池において、改修後にボーリング調査ならびに土試料を採取するとともに、PS検層、反射法探査を行い、地盤および改修材料の耐震性を評価した。3.唯一破堤した井手の尻池と前法破壊を起こした二六池について、地震力を考慮した安定解析および地震応答解析を行い、その被災原因を検討し、前法部の地震時間隙水圧上昇がその主たる原因であることをつきとめた。4.サンプリングした3つのため池試料を用いて、ひずみ経路制御非排水繰返し三軸試験を行った。これは、土中の応力は測定できないが、ひずみは測定でき、地震時の加速度・速度測定結果から土の地震時挙動をシミュレーションできる可能性があるためである。試験の制御・データ収集にはVisualBASICにより独自開発したプログラムを用いた。繰返し動的変形試験の結果、10^<-3>〜2×10^<-2>におけるひずみ振幅に対するせん断弾性係数比G/G_0・減衰比hの関係が得られたが、応力制御よりもひずみ振幅の制御が簡単であり、効率よく試験データが得られることがわかった。5.ひずみ経路制御法を用いれば、KO圧密試験も簡単に制御できることがわかった。6.動的応答解析プログラムとして等価線形化法プログラムを用い、試験で定量化された動的変形パラメータを用いて2次元堤体モデルの動的変形解析を行った。解析結果を比較検討することにより、ため池の耐震性評価に適切な解析法を提案した。7.設計に利用しやすく理解しやすい結果のカラー図面をKSUWADにより作成した。
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