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2000 年度 実績報告書

環境保全型農地域の整備に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10556053
研究機関愛媛大学

研究代表者

櫻井 雄二  愛媛大学, 農学部, 教授 (00036427)

研究分担者 鈴木 創三  東京農工大学, 農学部, 助教授 (30137898)
治多 伸介  愛媛大学, 農学部, 助教授 (60218659)
キーワード電気伝導率 / グラファイト構造 / 体積収縮 / 比表面積 / CEC / pH / カリウムイオン / DTAとDSC
研究概要

平成12年度は,より均質な竹炭の生成法を確立し,生成された各種状態の竹炭の物性を究明した.主な結果は以下の通りである.1)小型電気炉を試作し,1,000℃までの非常に均質な竹炭を作成できた.1,000℃でも炉内の温度差は30℃以内と非常に均一だった.2)竹炭の電気伝導率は,作成温度600℃までは殆ど通電しないが,600-700℃で急激に増加し,それ以上では徐々に増した.これは,無定型の炭素が大きな結晶であるグラファイト構造に成長し,600-700℃で結晶の連結が形成して導電性ができ,さらに高温度ではグラファイト構造がより発達するという炭の精錬度に対応すると考えられた.3)竹炭の体積,重量は精錬度が増すにつれて減少し,逆に真密度,容積重は増大した.間隙割合は導電性に関係なくほぼ一定で,竹炭は精錬が進むにつれ,相似的に収縮してゆくことが分かった.4)細孔中に吸着した窒素ガスが毛管凝縮のために脱離できず,吸着曲線と脱着曲線とが閉鎖しなかった.比表面積は,ブロック状竹炭では小さかったが,75μm以下の粉末では,400-600℃の無定型炭素の結晶化に伴って急激に増加し,その後800℃までほぼ一定(最大308m^2/g)で,さらに精錬が進むと減少した.竹炭は粉砕しないと細孔が解放されないことが分かった.平均細孔径は比表面積と逆の傾向を示した.5)CECは,無定型炭素の結晶化に伴い急激に増加し,その後精錬が進むにつれ少し増した.AECはCECの1/10と小さいが,精錬度に対する挙動は同じであった.pHは400℃では中性だが,500℃以上はアルカリ性を示した.イオン溶脱量は,Kが他イオンに比べ多く,精錬度に伴う挙動はCECと類似した.6)DTA,DSC曲線では,600-800℃の竹炭は,発熱ピークは1つで炭の構造は同じと考えられた.生竹と400℃の竹炭では2つ以上のピークが顕著に見られた.7)土壌微生物について,竹炭添加の有無による差異は顕著に見出せなかった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 櫻井雄二: "竹炭の物性-環境保全型の農地・農村環境整備に関する基礎的研究(1)-"第55回農業土木学会中国四国支部講演会講演要旨. 122-124 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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