研究課題/領域番号 |
10556055
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
近藤 直 岡山大学, 農学部, 助教授 (20183353)
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研究分担者 |
原 広志 愛知県経済農業協同組合連合会, 営農支援センター, 考査役
和田 憲治 松下電器産業株式会社, ロボットFAシステム部, 副参事
門田 充司 岡山大学, 農学部, 助手 (80239714)
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キーワード | 画像処理 / ロボット / 挿し木作業 / キク / 苗生産 / 差し穂 |
研究概要 |
本研究はキクの穂の挿し木作業を自動的に行う装置を開発することを目的に、(1)穂の分離・供給装置(2)穂を認識する視覚センサ(3)穂を移動するマニピュレータ(4)下葉除去装置(5)植え付け装置から構成されるロボットシステムの開発を行っている。本年度は、以下のような要素研究を行った。 (1)穂の分離・供給装置:穂の束を1本ずつ分離して供給するため、水槽、TVカメラおよびマニピュレータからなる装置を試作し、実験を行った。その結果、50本程度の穂であれば、水中に浮遊する穂を90%の成功率で捕捉し、供給することが可能となった。 (2)穂を認識する視覚センサ:1本ずつ供給された穂の寸法、方向、形状等を認識し、マニピュレータで把持する点を検出するアルゴリズムを作成し、実験を行ったところ、95%の成功率となった。残りの5%は検出不能と判断し、再処理を行うこととしたため、誤認識を0%にすることが可能であった。 (3)マニピュレータ:松下電器産業株式会社製の5自由度多関節マニピュレー夕を用いたが、システムに適合するようなマニピュレータの選択が望まれた。 (4)下葉除去装置:Y字カッタを用いた切断方式とせん断方式を比較実験した結果、精度からはせん断方式が有利であったが、速度の面からは切断方式が有利であった。 (5)植え付け装置:10本同時に植える方式の装置を試作し、実験した結果、平均植え付け深さは約25mmと良好な結果を得た。 来年度は、試作、改良,改造された各装置のシステム化を計り,一連の作業を行うことを試み、問題点、改良すべき点の検討を行う予定である。
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