研究課題/領域番号 |
10556059
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 英明 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (80093243)
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研究分担者 |
佐々田 比呂志 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (90158931)
柏崎 直巳 麻布大学, 獣医学部, 講師 (90298232)
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キーワード | ES細胞 / 核移植 / 胚由来細胞 / GFP / 臓器移植 / 遺伝子改変ブタ / 体細胞クローン / 脱出胚盤胞 |
研究概要 |
ES様細胞と核移植を用いる独自の戦略の下で(1)ES様細胞に遺伝子(補体抑制蛋白質遺伝子など)を導入したり、標的遺伝子改変によりGa1T遺伝子などの遺伝子をノックアウトした細胞をつくり、これを除核未受精卵に移植する、このような再構築胚を(2)体外で培養し、(3)生存胚を仮親に移植するについて検討し次の成果を得た。(1)ブタ体外成熟卵子から核を除く顕微操作法を確立した。(2)除核した成熟卵子に胚由来細胞を導入する方法を開発した。またそれらを電気的に融合させる条件を明らかにした。特に効率的に電気融合を誘起させる電気プローブを開発した。(3)融合した再構築胚を発生させることに成功した。(4)緑色蛍光タンパク質(GFP)をコードする遺伝子を含むベクターを開発し、上記で開発した胚由来細胞に導入し、導入細胞を選別する方法を開発した。GFP導入細胞は現在、凍結保存している。(5)GFP発現胚由来細胞を除核成熟卵子に導入し、融合させ、活性化させる条件を明らかにした。現在、脱出胚盤胞期胚まで発生させることに成功している。(6)作製した分割卵を仮親に移植し、その後の発生について次の2通りの方法で解析している。すなわち移植する仮親を1回につき2頭用意し、性腺刺激ホルモンで発情排卵を誘起し、交配させ、受精卵をもつ個体に再構築胚を移植した。また、受精卵をもつ個体の卵管を潅流し、回収した受精卵3〜5個と再構築胚を混合し、卵管に移植した。現在までに約1000個の再構築胚を20頭の仮親に移植し、胎子への発生を解析している。(7)異種抗原産生酵素の遺伝子をノックアウトするベクターを開発した。
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