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1998 年度 実績報告書

アンチセンス核酸を用いた家禽の生産効率向上に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10556062
研究種目

基盤研究(B)

研究機関名古屋大学

研究代表者

奥村 純市  名古屋大学, 農学部, 教授 (10023425)

研究分担者 喜多 一美  名古屋大学, 農学部, 助教授 (20221913)
キーワードニワトリ / アンチセンス核酸 / オリゴヌクレオチド / IGFBP-2 / 遺伝子発現 / 絶食 / 肝臓 / 肝細胞
研究概要

ニワトリの成長に不可欠であるインシュリン様成長因子-I(IGF-I)は、そのほとんどがIGF結合蛋白質(IGFBP)と呼ばれる蛋白質と結合しており、IGFBPはIGF-1と結合することによりその働きを制御していると考えられている。本研究では、特に低栄養条件下で急激に増加する IGFBP-2量をアンチセンス核酸法を用いて抑制し、IGF-1の成長促進作用を低栄養条件下でも維持させることを最終的な目的とした。アンチセンス核酸法は、目的とする蛋白質の遺伝情報をコードしているmRNAに相補的な配列を持つオリゴヌクレ才チド(アンチセンス核酸)を投与し、mRNAとアンチセンス核酸を結合させることによりmRNAを分解し、結果として目的の蛋白質の発現を抑制する方法である。従って本研究では、第一にIGFBP-2mRNAの塩基配列から IGFBP-2mRNA自身が二重鎖やステムなどの2次構造を形成せずにアンチセンス核酸が結合しやすい部位を、DNA/RNA2次構造予測プログラムを用いて予測した。その結果、lGFBP-2mRNAの翻訳開始点から始まる配列が、IGFBP-2遺伝子発現を抑制するためのアンチセンス核酸として適当であると推測された。得られた予測を元にして20塩基のホスホロチオエート化したオリゴヌクレオチドを合成し、絶食させたニワトリから採取した肝細胞の初代培養系を用いて、合成したアンチセンス核酸が実際にIGFBP2mRNA量を減少させるか否か確認した。その結果、絶食させたニワトリでは肝臓におけるIGFRP-2mRNA量が増加することが知られているにもかかわらず、コラーゲン溶液の還流により調整した肝細胞を絶食させたニワトリから得た血清を10%添加したDMEM内で24時間培養することにより IGFBP-2mRNA量が激減し、アンチセンス核1の効果を確認することができなかった。今後、IGFBP-2を充分発現している肝細胞培養系を確立し追試を行う予定である。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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