研究課題/領域番号 |
10556072
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
源 宣之 岐阜大学, 農学部, 教授 (10144007)
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研究分担者 |
清水 悠紀臣 (株)微生物科学研究所, 所長(研究職)
杉山 誠 岐阜大学, 農学部, 助教授 (80196774)
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キーワード | 感染性cDNAクローン / 新世代ワクチン / 遺伝子補強 / キメラウイルス / 遺伝子組換え / ミニゲノムプラスミド / フルゲノムプラスミド / 点変異 |
研究概要 |
本研究は、我が国の動物用ワクチン株であるRC-HL株遺伝子に高い中和抗体を誘導するエピトープをコードする遺伝子領域をさらに加えた遺伝子補強型の狂犬病ウイルスの感染性cDNAクローンを作出し、新生代ワクチンの開発実用化を目的としている。本年度は以下の結果が得られ、また実験が進行中である。 1、感染性cDNAの作出のために、N、P、L遺伝子をT7プロモーター遺伝子を保持した発現ベクターにそれぞれ組み込みヘルパープラスミドを構築した。 2、N、P、L遺伝子の至適発現量を検討するために、RC-HL株のゲノムの両端とレポーターとしてルシフェラーゼ遺伝子を組み込んだミニゲノムプラスミドを構築した。 3、N、P、Lの各ヘルパープラスミドとミニゲノムプラスミドをBHK細胞に導入し,ルシフェラーゼの強い発現から各ヘルパープラスミドの機能性を確認した。 4、T7プロモーター遺伝子を保持した発現ベクターにRC-HL株の全遺伝子をカッセト方式で組み込みフルゲノムプラスミドを構築した。 5、ヘルパーおよびフルゲノムプラスミドをBHK細胞に導入し、RC-HL株ウイルス粒子の回収を試みている。 今後、ウイルス粒子の早期回収とG遺伝子を補強あるいは5'末端に移動させた遺伝子を保有したウイルス粒子を回収し、それらの生物性状を検討し、次世代ワクチンの製造株を作出する予定である。
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