研究課題/領域番号 |
10556078
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
阿部 啓子 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10151094)
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研究分担者 |
松本 一朗 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (00291328)
黒田 昌治 農林水産省, 試験場, 研究員
榎森 康文 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (60160389)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | コクゾウ / 昆虫消化管プロテアーゼ / システインプロテアーゼ / SCP / オリザシスタチン / 立体構造 |
研究概要 |
昆虫体内のシステインプロテイナーゼの種類、性質、生理学的機能を分子レベルで解明するために、イネ害虫であるコクゾウ(Sitophilus zeamais)のCPについて詳細に解析した。その結果、コクゾウ消化管CPは遺伝子ファミリーを形成しており、このうちの1種SCPが、害虫の食害をもたらす中心酵素の1つであることが解明された。さらに組み換えSCPはオリザシスタチンIおよびトウモロコシシスタチンにより効率的に阻害されることが明らかになった。次いでシスタチンを発現するトランスジェニックイネの作製を行った。すなわち、トウモロコシシスタチンあるいはオリザシスタチンcDNAとハイグロマイシン耐性遺伝子をCaMV35Sプロモーターに連結し、エレクトロポーレーション法ならびにアクロバクテリウムの系を用いてイネに導入した。得られたトランスジェニックイネは各々のシスタチンを野生型イネの10〜15倍多量に発現していた。しかも種子で発現しているシスタチンはSCPやカテプシンHなどのCPに対して強い阻害活性(IC_<50>=10^<-8>M)を示した。トランスジェニックイネ種子が非常に強いCP阻害活性を獲得したことから、実際に圃場でトランスジェニックイネを作製し、大量の種子を得た。現在、コメ害虫に対する抗虫、致死効果を検討ししている。
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