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1998 年度 実績報告書

エバネッセンス顕微鏡の開発と開口放出におけるquantal仮説の検証

研究課題

研究課題/領域番号 10557003
研究種目

基盤研究(B)

研究機関浜松医科大学

研究代表者

寺川 進  浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 教授 (50014246)

研究分担者 阿部 勝行  オリンパス光学, 光学技術部, 研究員
櫻井 孝司  浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 助手 (50283362)
キーワード全反射顕微鏡 / エバネッセンス / 開口放出 / 水分泌 / クロマフィン細胞 / 開口数 / Clチャネル / エキソサイトーシス
研究概要

開口放出反応は、全か無の法則に従う形で分泌顆粒が細胞膜と融合することによって起こる、と考えられている。本研究では通常の光学顕微鏡に全反射光学系を組み込み、エバネッセンス光による照明を簡単に且つ高精度で達成し、分泌顆粒の開口放出の観察を行って全か無の法則を検証するものである。
今年度は、エバネッセンス光の発生のためのレーザー光の導入路としてレールシステムを取り入れ、開口数1,65の対物レンズの端での1点入射方式で基礎実験を行った。この方式によって比較的容易な調節で視野中心に照明を当てることができることが確認できた。また、赤外レーザー光も同じレール内の同じピンホールを通して導入でき、微小ビーズのレーザートラップが可能となった。アクリジンをロードしたクロマフィン細胞の分泌顆粒はこれまでにない明るさとコントラストで観察できた。この結果、顆粒内容は約30ミリ秒の時間で細胞外に出ること、このとき顆粒内にロードした蛍光物質は一瞬明るくなって(フラッシュして)から消失するものが多いことがわかった。この消失がエキソサイ卜ーシスと解釈される。ClチャネルのブロッカーであるDIDS存在下ではフラッシュ反応が無くなりエキソサイトーシス反応のみとなった。レーザートラップ法を用いて細胞に微小ビーズを接近させた状態で細胞を電気刺激すると、ビーズがパルス的に押されて動くことが分かった。この動きも、DIDSによって抑えられた。免疫染色法で顆粒に高密度のCIチャネルが存在することがわかった。以上のことより顆粒からは水の噴出が起こることが証明された。この水噴出力は顆粒によって大きく異なり、顆粒内容の放出の程度を変え、顆粒内容の連続的(アナログ的)放出を起こすことが示唆された。
次年度以降は対物レンズの端から対称的に光を導入することを試み、エバネッセンス波による偏光照明や、光の到達深度の制御を実現したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Susumu TERAKAWA: "The adrenal chromaffin cell" T.Kanno : Hokkaido University Press, 394 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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