研究課題/領域番号 |
10557012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
仲野 徹 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00172370)
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研究分担者 |
柴山 史朗 小野薬品, 水無瀬総合研究所, 研究員
福島 大吉 小野薬品, 水無瀬総合研究所, 主任研究員
高橋 知巳 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (70283801)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 造血幹細胞 / 発生 / 細胞分化 / 分泌タンパク / シグナル伝達 |
研究概要 |
造血システムの初期発生に関与する因子をクローニングするために、OP9細胞によるマウスES細胞から造血細胞への分化誘導と、分泌タンパクをクローニングする方法であるシグナルシークエンストラップ法を組み合わせてクローニングを行った。分化誘導5日目の、中胚葉系細胞からヘマンジオブラストや造血細胞が出現する時点のmRNAを材料にライブラリーを作成し、スクリーニングを行った。その結果、ESOP-1と命名した160アミノ酸からなる蛋白のcDNAをクローニングした。このマウスESOP-1はヒトESOP-1とアミノ酸レベルで64%の相同性があった。受精後7.5日目のマウス胎仔でESOP-1のcDNAは強く発現しており、また、胚・成体の造血システムにおいても発現が認められた。抗体を用いた検討から、ESOP-1蛋白は、胎仔の卵黄嚢、発生過程の神経系、成体の生殖器での発現が認められた。このパターンなどから、ESOP-1は造血システムの発生に関与するものと考えられた。 アポトーシスを制御するBCL2遺伝子ファミリーの一員であるBCLX遺伝子のダブルノックアウトES細胞をOP9法により分化誘導をおこなった。その結果、BCLXは未成熟でエリスロポエチン依存性の赤血球前駆細胞ではなく、赤血球の成熟過程の最終段階において重要な役割を有していること、すなわち、赤血球の細胞死を抑制する重要な機能を有することを明らかにした。 また、胚性幹細胞の分化誘導では、未分化な胚型(卵黄嚢型)赤血球を産出することが可能である。この実験系を用いて、胚型の赤血球は、未分化な段階のみならず、ヘモグロビン化がおこった分化のかなり遅い段階においても、エリスロポエチンが生存に必須であることを明らかにした。エリスロポエチン欠損マウスとの比較との対比から、in vitoにおいては、エリスロポエチン以外にも赤血球産出を制御する液性因子が存在するものと推測された。
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