研究課題/領域番号 |
10557019
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
蛯名 洋介 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (00112227)
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研究分担者 |
朝日 美彦 大塚製薬工場, 栄養研究所, 研究員
湯浅 智之 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助手 (50304556)
岸 和弘 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助手 (70284320)
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キーワード | インスリン抵抗性 / インスリン非依存型糖尿病 |
研究概要 |
糖尿病の95%以上をしめるインスリン非依存型(成人型)糖尿病は、初期に細胞のインスリン抵抗性(インスリン作用不全)が現れ、その代償として膵からのインスリン過剰分泌、さらに分泌細胞の疲弊によるインスリン分泌不全を起こし糖尿病になると考えられている。 本研究は糖尿病発症の早期に起こるインスリン抵抗性(インスリン作用不全)の原因物質を同定し、その測定法を開発する。 生体でのインスリンの最大の標的臓器(インスリンレセプターとGLUT4が大量に発現している)は骨格筋と脂肪組織である。しかしこれと対応する理想的な培養細胞系が存在しないのが、インスリン作用を解析するうえで一つの障害となっている。 現在用いられている骨格筋培養細胞はL6細胞であるが、この細胞にインスリンを作用させたときのGLUT4のトランスロケーションは3倍程度であり、あまり大きくない。また脂肪細胞としては3T3L1繊維芽細胞をホルモンと薬剤で脂肪細胞へ分化させたものを使用している。この細胞ではインスリン刺激によるGLUT4mycのトランスロケーションは10倍程度検出できるが、この細胞はクローン的に不安定で脂肪細胞への分化の悪いものが出現してくる。しかし最近3T3L1繊維芽細胞を脂肪細胞に分化させる分化調節因子であるPPARγとC-EBPがとられた。これらを3T3L1繊維芽細胞で発現させればほぼ100%脂肪細胞に分化することが既に報告されている。そこで、エクダイソンのinducibleプロモーター支配下にPPARγとC-EBPをそれぞれ結合した発現ベクターを導入した3T3L1(GLUT4myc・PPARγ・C-EBP)細胞クローンを確立するべく研究を進めている。
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