研究課題/領域番号 |
10557020
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
森 正敬 熊本大学, 医学部, 教授 (40009650)
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研究分担者 |
野々口 博史 熊本大学, 医学部, 講師 (30218341)
冨田 公夫 熊本大学, 医学部, 教授 (40114772)
後藤 知己 熊本大学, 医学部, 助手 (20264286)
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キーワード | 一酸化窒素 / 一酸化窒素合成酵素 / アルギナーゼ / アルギニノコハク酸合成酵素 / アルギニノコハク酸リアーゼ / アルギニン |
研究概要 |
アルギニンは尿素やクレアチンリン酸、一酸化窒素(NO)などに転換されると共に、オルニチンを経由してポリアミンやプロリンの前駆体となる。アルギニンはアルギニノコハク酸リアーゼ(AL)によりシトルリンから合成される一方、あるギナーゼによりオルニチンと尿素に分解され、またNO合成酵素(NOS)によりNOとシトルリンを生じる。アルギナーゼはNOSと基質を競合する形でNO産生を抑制するものと推測される。マクロファージにおいては誘導型NOS(iNOS)とAS、AL、アルギナーゼの誘導がNO産生の調節に重要である。、アルギナーゼには尿素合成に働く肝型アルギナーゼ(AI)の他に、肝臓以外のいくつかの組織にアイソザイムが存在する。この非肝型アルギナーゼ(AII)はAIとは酵素学的、免疫学的に異なるが、その機能はよく分かっていない。我々は最近ヒトAIIcDNAを単離した。ラット組織のノーザンブロット解析で、AIはほとんど肝臓のみ存在するのに対し、AIIは小腸および腎臓に強く、他の組織にも低レベルに発現が見られるが、肝臓には発現が見られない。ラット腎臓での免疫組織染色では、ASとALは皮質の近位尿細管に発現がみられ、一方AIIは皮質の近位尿細管の一部、および髄質外層外帯の近位尿細管が染色された。現在、AIIおよび関連酵素のより詳細な組織・細胞分布や発現の解析を行っている。
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