研究課題/領域番号 |
10557030
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
斎藤 あつ子 神戸大学, 医学部, 助教授 (00223131)
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研究分担者 |
赤井 保正 シスメックス株式会社, 研究部, 研究員
田辺 和裄 大阪工業大学, 工学部, 教授 (40047410)
川端 眞人 神戸大学, 医学部, 教授 (30175294)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | マラリア / Plasmodium / フローサイトメーター / acridine orange / 溶血 / 診断 |
研究概要 |
本研究は、われわれが独自に開発した溶血剤を用い、主に研究室レベルで実用可能で、新薬やワクチンの効果判定に有効な、flow cytometryでマラリア原虫を高感度に検出する完全自動化システムの確立を目的とする。また、解析力を高めるためにこのシステムを改良し、マラリア原虫のステージ別、および種別分類を可能にするシステムとして発展させる。さらに、可能であれば、より簡便て安価なマラリア原虫検出システムを考案するこよにより、経済状況の非常に悪いマラリア流行地での診断目的にも実用可能なシステムとして確立することも目標とする研究である。平成10年度〜平成11年度の研究成果を以下に示す。 1、培養マラリア原虫を用い原虫のnow cytometry上の描出区画を決定し、検出限界を求めた。培養マラリア原虫の検出限界はparasitemia0.0001〜0.0002%で、parasitemia0.01%以上で、本法による原虫測定数とparasitemiaとの間に安定した正の相関が得られた。 2、同調培養した原虫を調整し顕微鏡的観察の結果と比較したところ、マラリア原虫をflow cytometry上でステージ別に分離して描出することが出来た。 3、抗マラリア薬の効果判定法として本システムの適用の可能性を検討し、適用可能であることを示した。 4、測定の手順を非常に簡略化することのより測定開始から解析終了まで約30秒の完全自動化が可能なシステムとして確立した。 5、画像装置付きflow cytometryの開発により、種別分類の可能なマラリア原虫検出システムの開発への可能性を示した。 6、より簡便で安価なマラリア原虫検出システムヘの改良または新たな開発を試みたが、これについては、現時点で、これまでのシステムを超えるものを確立することはできず今後の課題となった。
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