研究課題/領域番号 |
10557035
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
卜部 匡司 自治医科大学, 医学部, 助手 (40213516)
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研究分担者 |
高橋 亘 三共, バイオメディカル研究所, 副主任研究員
久米 晃啓 自治医科大学, 医学部, 講師 (10264293)
小澤 敬也 自治医科大学, 医学部, 教授 (30137707)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | アデノ随伴ウイルス / パッケージング細胞 / 核蛋白質 / Rep蛋白質 / プロテアーゼ / クローバーイエローベインウイルス |
研究概要 |
核蛋白質を膜蛋白質とのキメラとして発現させ、細胞膜直下の細胞質に強制的に留めておき、さらに核蛋白質を膜蛋白質から遊離させるため、両者の間にプロテアーゼの認識配列を挿入しておき、そのプロテアーゼを必要時に一過性に発現させて核蛋白質部分を核へ移行させることが、核移行シグナルを付加したβガラクトシダーゼ発現のモデル実験より明らかになった。次のステップとしてこのシステムをRep蛋白質に応用することを試みた。AAVのp5プロモーター下にgranulocyte colony stimulating factor receptor(GCSF-R)とlarge Repのキメラ蛋白質を第1シストロンに、encephalomyocarditis virusのinternal ribosome entry site(IRES)下流の第2シストロンにブラストサイジン耐性遺伝子を配したプラスミドを293細胞にトランスフェクションしてブラストサイジン存在下で培養を行い、クローンを幾つか選び出した。それらのクローンに、small Rep/Cap発現プラスミド、LacZ AAVベクタープラスミド、アデノウイルスヘルパープラスミドの3者にNlaプロテアーゼを用いない場合に比べ、10倍産生量が増加するクローンを得ることができた。このことは細胞毒として働くRep蛋白質の機能をNlaプロテアーゼによって制御することができたことを示している。しかしながら、得られたクローンを継代すると、産生されてくるAAVベクター量が減少していった。このことは、キメラ蛋白質がNlaプロテアーゼの非存在下でも微量ながら核内に移行しているためと推定した。
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