研究概要 |
ヘリコバクタピロリ感染ネズミにおけるカビ毒素、食塩及び亜硝酸性窒素による胃発癌実験は、計画書に準じて進んでいる。ヘリコバクタピロリ感染砂ネズミ400匹に数種の濃度のsterigmatocystin,亜硝酸塩、及び対照薬剤を投与し、現時点で1年が経過した。ヘリコバクタピロリの培養、血清ヘリコバクタピロリ抗体の測定、通常の病理組織検査、胃組織中ヘリコバクタピロリを組織免疫学的に検出、ヘリコバクタピロリを遺伝的に同定、餌中sterigmatocystin,亜硝酸塩と食塩の測定方法及び技術を確立してきた。胃癌発生に関する癌遺伝子及び抗癌遺伝子の同定、シークエンス解読などの技術及び方法の確立も行っている。また、ヘリコバクタピロリ菌及びその毒素の培養細胞における細胞毒性、細胞増殖及び分化への影響についても検討している。計画書に従って、来年度の研究の準備も行っている。Sterigmatocystin,亜硝酸塩、食塩処理及び対照群のネズミを引き続き観察し、ヘリコバクタピロリ感染ネズミにおける胃の病理的な変化などを注意深く検討する。
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