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1998 年度 実績報告書

チンパンジーを用いた血液浄化法によるC型肝炎ウイルス除去の試み

研究課題

研究課題/領域番号 10557054
研究機関金沢大学

研究代表者

金子 周一  金沢大学, 医学部, 助教授 (60185923)

研究分担者 早坂 郁夫  三和化学研究所株式会社, 所長
荻野 英司  鐘淵化学工業株式会社, 研究職
小林 健一  金沢大学, 医学部, 教授 (70019933)
キーワードチンパンジー / C型肝炎ウイルス / 血液浄化療法
研究概要

C型肝炎ウイルス量の多い2匹のチンパンジーを用いて、三和化学(株)のチンパンジー飼育施設において血液浄化療法を行った。心電図、血圧を含めて全身状態のモニタリングを行いながら全身麻酔を行い、股動脈より透析用のカテーテルを留置し、動脈血を得て、血清分離カラムを用いて血球成分を分離したのち、カラムにて浄化を行った。カラムにはIgGの吸着体を鐘ケ淵化学(株)において作製し用いた。
1匹のチンパンジーにおいてはヒトに用いる抗凝固材の濃度より高容量を用いたにも関わらず、回路内にて凝血を生じ、十分な血液浄化を行うにいたらず、1匹目は回路の運転状況と麻酔を含めたチンパンジーの循環動態の検討を行った。凝固剤の使用量と動脈血の流量が問題と考えられ、凝固剤の使用法とカテーテルの変更等を行うことが必要であった。それらを変更し、2匹めチンパンジーにおいては十分な血流量が安定して得られ、浄化療法を行うことができた。浄化療法の前・後において肝組織を針生検にて採取した。また血液は経時的に回路の前後で採取した。一般生化学検査に加えて、C型肝炎ウイルス量、免疫複合体量、免疫グロブリン量、さらに血清を超遠心法を用いて比重による分離を行った。
2匹とも循環・呼吸動態や腎機能に変動なく、血液生化学の変化も一過性であり安全に血液浄化療法を行うことができた。また術後も感染症等の副作用の発現はみられなかった。抗凝固療剤を大量に用いたため、カテーテル刺入部における止血が問題となった。血液および肝におけるC型肝炎ウイルスおよびその複合体の変動に関しては解析中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Akito Sakai: "Floating density of hepatic C Virus particles and response to interferon treatment" Journal of Medical Virology. 55. 12-17 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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