研究課題/領域番号 |
10557091
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 克彦 京都大学, 医学研究科, 講師 (90281097)
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研究分担者 |
森田 慶子 (西村 慶子) 日本たばこ産業株式会社, 医薬探索研究所, 研究員
辻 孝 日本たばこ産業株式会社, 医薬探索研究所, 主任研究員
東辻 宏明 京都大学, 医学研究科, 助手 (60281094)
藤田 潤 京都大学, 医学研究科, 教授 (50173430)
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キーワード | レトロウイルス / 造血幹細胞 / シュードタイプ・ウイルス / GALV / VSV G蛋白 |
研究概要 |
平成10年度の本研究では、ヒト造血幹細胞への遺伝子導入効率をあげ、発現効率を向上させる、レトロウイノルス・ベクターを用いた手法の開発を目指し、以下のことをおこなった。1。ストローマ細胞を用いた、アンフォトロピック・パッケージング細胞株、および、シュードタイプ・パッケージング細胞株の樹立2。アンフォトロピック・ウイルスベクター産生細胞の作成3。各種のヒト造血細胞株でのマーカー遺伝子発現効率の比較検討以上のことから、次のような結果を得た。1。効率良い遺伝子導入を行うため、VSVG蛋白とシュードタイプ・ウイルスを作成することの有用性が確認できた。しかし、ストローマ細胞由来のパッケージング細胞では、NH/3T3胞由来のパッケージング細胞に比べて、安定したウイルス産生クローンを得るのが困難であることが、確認された。現在、 GA-V(Gbon Ape Leukemia Virus)のenvを用いた、シュードタイプ・パッケージング細胞の樹立を試みている。2。既存のNH/3T3細胞由来のパッケージング細胞株を用いて、種々のレトロウィルスベクターのアンフォトロピック・ウイルスベクター産生クローンを樹立した。。3。種々のレトロウイルスベクターのアンフォトロピック・ウイルスベクターを種々の造血細胞株に遺伝子導入し、遺伝子の発現を比較検討した。SFFVpのU3領域とMESVのleader領域を持つPMEVタイプのレトロウイルスベクターが、ヒトの幼若な造血細胞株において、最も強い発現をもたらすことが見いだされた。
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