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2000 年度 実績報告書

造血幹細胞増殖因子(SCGF)の遺伝子組換え発現と血液学診断、治療医薬品への応用

研究課題

研究課題/領域番号 10557094
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

平岡 篤信  大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (00159112)

研究分担者 杉本 整治  協和醗酵工業(株), 東京研究所, 主任研究員
キーワードSCGF / 造血幹細胞増殖因子 / 造血因子 / 遺伝子組換え / 造血活性 / 骨髄CD34^+Lin^-細胞 / 抗SCGF抗体 / ラベル化SCGF
研究概要

遺伝子組換え型ヒト/マウスSCGFの調製、その造血活性の解析、SCGF受容体解析の基礎的検討を主課題として取り組んだ。
1.遺伝子組換え型ヒト/マウスSCGFの調製:昨年度報告の方法によりヒト/マウスSCGFを調製精製した。純度≧90%、内毒素含有レベル≦10ng/mgの精製SCGFはO結合糖鎖を持つ分子量45kDa単量体がαヘリックスcoiled-coil構造ホモ三量体を形成している事が判明した。
2.精製遺伝子組換え型SCGFの造血活性:低比重ヒト骨髄細胞からStemSep^<TM>キットを用いて磁気ビーズによりCD34^+Lin^-細胞あるいはCD34^+CD38^-Lin^-細胞を選別回収した。分離細胞にSCGFと各種造血因子を組合わせて作用させ、Two Colorフローサイトメトリーにより各細胞集団に与える影響を検討した。SCGFはCD34^+Lin^-細胞に対しCD34^+HLA-DR^+細胞増加を伴った用量依存性に2.5倍のCD34^+CD38^-細胞増幅を来たし、CD34^+CD38^-Lin^-細胞に対し単独でCD34^+CD38^-細胞を7倍に、flt3リガンドあるいはIL-3と相乗的に9倍に増幅した。なかでも分離細胞の大細胞画分の増加が顕著であった。造血幹細胞はCD34^+CD38^-細胞亜群と見なされ、そのSCGFによる増幅はSCGFの臨床的有用性を示唆している。マウスSCGFの種交叉造血活性は幾分不明瞭で今後も検討を重ねたい。
3.SCGF受容体解析の下準備:SCGF受容体結合の検知に必要な精製SCGFのAlexa蛍光およびコールドヨード標識がSCGF活性に与える影響を検討した。Alexa蛍光標識SCGFは≧20ng/mlで造血活性に抑制的に働いたため、10ng/ml程度の低用量で受容体解析に使用すべきだが、SCGF受容体発現細胞数、1細胞あたりの発現受容体数ともに稀少である事が予想され、より高感度の^<125>I標識へ向けて現在高/低コールドヨード標識SCGFの検討を進めている。
4.その他:抗SCGFモノクロナル抗体を新たに6種作製し、そのSCGF活性に対する中和効果を調べた結果、4種が陽性で今後のSCGF活性、同受容体との相互作用などの解析に適用可能である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 平岡篤信: "Stem cell growth factor : In situ hybridization analysis on gene expression, molecular characterization and in vitro proliferative activity of a recombinant preparation on primitive hematopoietic progenitor cells"The Hematology Journal. 2.(予定). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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