研究課題/領域番号 |
10557097
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
細山田 真 杏林大学, 医学部, 助手 (00291659)
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研究分担者 |
金井 好克 杏林大学, 医学部, 助教授 (60204533)
武田 理夫 杏林大学, 医学部, 講師 (40255401)
関根 孝司 杏林大学, 医学部, 助手 (50255402)
遠藤 仁 杏林大学, 医学部, 教授 (20101115)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | トランスポーター / 有機酸 / 培養細胞 / hOAT1 / 腎臓 |
研究概要 |
1.ヒト型血管側有機酸トランスポーター(hOAT1)安定発現細胞株の作出。 真核細胞発現ベクターpcDNA3.1に組み替えたヒト型血管側有機酸トランスポーターhOAT1cDNAを、チャイニーズハムスター卵母細胞株(CHO)、ブタ由来腎上皮細胞株(LLC-PK1)、ヒト胎児腎細胞株(HEK)に遺伝子導入し、hOAT1安定発現細胞株を樹立した。hOAT1安定発現HEK細胞株は付着性に問題があり使用できなかった。hOAT1安定発現CHO細胞株およびhOAT1安定発現LLC-PK1細胞株は輸送実験により、hOAT1の典型的な基質であるパラアミノ馬尿酸の輸送活性を低いながらも認めた。さらにhOAT1安定発現LLC-PK1細胞ではパラアミノ馬尿酸の経上皮輸送を示した。 次に輸送活性の高い細胞を得るために温度感受性SV40大形T抗原遺伝子トランスジェニックマウスより樹立したマウス近位尿細管S2セグメント由来株化細胞を用いてhOAT1安定発現細胞株を樹立した。この細胞はパラアミノ馬尿酸に対してKmは73.1±7.0μM、Vmaxは1736±19pmol/mg/minと強い輸送活性を示したが、極性が失われているために一方向性輸送は認められなかった。 次に一方向性輸送を示す細胞株を得るために細胞極性の保たれているMDCK細胞を用いてhOAT1安定発現細胞株を樹立した。 2.ヒト型管腔側有機酸トランスポーター遺伝子のクローニング。 hOAT1ファミリーの中のhOAT3およびhOAT4の細胞内局在を免疫組織化学により調べた。hOAT3は血管腔側に局在し、hOAT4は管腔側に局在した。hOAT4はパラアミノ馬尿酸輸送活性を示すところから、分泌経路の出口のトランスポーターとして働く可能性が高い。hOAT1-hOAT4共発現細胞については今後作成する予定である。
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