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1999 年度 実績報告書

外科侵襲時の生体防御・炎症遷延化・臓器障害における好中球細胞死の意義に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10557109
研究機関東京大学

研究代表者

齋藤 英昭  東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (30134555)

キーワード好中球 / アポトーシス / ネクローシス / サイトカイン / 細菌 / 抗生剤 / エンドトキシン
研究概要

本研究の目的は、外科侵襲での炎症・感染における生体防御・炎症遷延化・臓器障害における好中球細胞死の意義を明らかにし、さらに重症感染症や重症炎症での好中球のネクローシス防止、アポトーシス誘導に焦点をあてた対策を開発することにある。本年度では以下の研究実績を得た。
1、サイトカインの好中球細胞死への影響の検討では、低濃度のTNF-αは単独培養に比べ健康成人好中球アポトーシスを抑制、高濃度では促進する、IL-1β、IL-6、GM-CSFは好中球のアポトーシスを抑制する、IL-10はIL-6による好中球アポトーシス抑制効果を減弱する、など明らかとなった。
2、細胞の好中球細胞死への影響の検討では、健常成人好中球は細胞量が少ない場合はアポト-シス優位で、細胞数が多い場合はネクローシスで細胞死する、そのアポトーシス抑制には、TNF-α、IL-1β、IL-6などの炎症性サイトカインが関与する、細菌の混合比率が高いほど、活性酸素産生能は増強され、CD16発現能は低下する、などが明らかとなった。
3、抗生剤の好中球細胞死への影響の検討では、球状殺菌する抗生剤は好中球のアポトーシスを誘導し、ネクローシスを防止するが、フィラメント化殺菌するβ-ラクタム系抗生剤は好中球のネクローシスを増加させる、しかも球状殺菌する抗生剤によるE.coliからのエンドトキシン遊離と好中球からの炎症性サイトカイン放出は、フィラメント化殺菌するβ-ラクタム系抗生剤に比べて少ない、などが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T,Matsuda,et al.: "Ratio of bacteria to polymorphonuclear neutrophils(PMNs) determines PMN fate"Shock. 12(5). 365-372 (1999)

  • [文献書誌] H,Saito,et al.: "Fate of Neutrophils in Surgical Stress.an overview"Form J Surgery. 32. 51-54 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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