研究課題/領域番号 |
10557118
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福島 浩平 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20271900)
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研究分担者 |
佐々木 巌 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60125557)
内藤 広郎 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (90180223)
舟山 裕士 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (50192315)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 短腸症候群 / 大腸全摘術 / 分子生物学 / 上皮細胞 / 細胞増殖 |
研究概要 |
(1)a Ileojejunal transposition(IJT)モデルを用いたDifferential display(DD)による遺伝子スクリーニング サブクローニングを終了した8本のバンドについてシークエンスを行ったが、いずれもミトコンドリア遺伝子の一部をコードしておりDifferential displayのテクニカルな問題と判断された。 b Short bowel(SB)モデルを用いたDDによる遺伝子スクリーニング IJTモデルは消化管吻合が3カ所有り、しかも腸管膜が必然的に"ねじれる"ことから腸閉塞を中心とする合併症が多く、腸内容のうっ滞、腸管拡張が上皮細胞の遺伝子発現にも影響すると考えられた。IJTモデルの根幹が、未消化内容物が回腸末端部の粘膜と接触することとすれば、より単純なモデルとしてSBモデルが考えられた。そこで上部小腸3/4切除、下部小腸3/4切除および単開腹の3群を作製し遺伝子スクリーニングを行った。80種類の異なるプライマーの組み合わせによりディスプレイを行い、13種について再現性を確認した。興味ある変化を示した19バンドのうち11バンドサブクローニングが可能であったした。7クローンはミトコンドリア遺伝子であり、2個のクローンはともにsolute carrier family 9,isoform 3 regulator 1であった。 (2)ornithine decarboxylase(ODC)を指標としたin vitro実験 IJTモデルで上昇するエンテログルカゴンのなかで、特に重要と考えられるGLP-2の上皮細胞増殖におよぼす影響について、増殖に先がけて細胞内で上昇するornithine decarboxylase(ODC)に注目しin vitroで検討した。GLP-2はEGFに比べODCmRNAの上昇を生じなかった。 (3)大腸全摘術後の病態について 現在もっとも症例の多い大腸全摘についてin vitroおよびin vivoの検討を行った。 (4)結論 本研究は実験動物モデルの問題(モデルの安定性、実験の再現性、遺伝子の発現変化)が、研究の障害となり十分な成果を挙げ得なかったものと思われる。
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