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1998 年度 実績報告書

黄斑部疾患の外科的療法、画像解析に基づく適応基準の確立と治療成績の評価

研究課題

研究課題/領域番号 10557156
研究機関関西医科大学

研究代表者

宇山 昌延  関西医科大学, 医学部, 教授 (30025580)

研究分担者 戸部 隆雄  関西医科大学, 医学部, 講師 (60268357)
福島 伊知郎  関西医科大学, 医学部, 講師 (40261052)
高橋 寛二  関西医科大学, 医学部, 講師 (60216710)
西村 哲哉  関西医科大学, 医学部, 助教授 (30156111)
キーワード脈絡膜新生血管 / 網膜光干渉断層計 / 脈絡膜新生血管ポリープ状拡張症 / 多発性後極部網膜色素上皮症 / ICG蛍光造影 / 加齢黄斑変性 / 硝子体手術
研究概要

1. 加齢黄斑変性で網膜黄斑部の中心窩下に生じた脈絡膜新生血管を硝子体手術により手術的に切除除去した。この手術の術前に光干渉断層計(optical coherence tomography,OCT)、インドシアニングリーン蛍光造影(ICG)、フルオレセイン蛍光造影(FAG)によって新生血管の存在部位を予め推定しておき手術中、後に検討した。OCTにより新生血管が色素上皮の上か下かの判断は難しかった。
2. サル眼にレーザー光凝固により実験的に脈絡膜新生血管を作成し、病巣をOCT、ICG、FAGで検索の上、眼球摘出し、病巣を病理組維学的に検査して、臨床所見と対比し、特にOCTで新生血管の局在がどこまで確認できるかを検討しつつある。OCTの読影に役立つ病理組織所見が示されつつある。
3. 多発性後極部網膜色素上皮症の病態生理とICG蛍光造影所見を明らかにした。教室で経験した上記疾患についてICG造影を行ったところ、ICG造影の晩期に脈絡膜に異常組織染がみられ、これは脈絡膜毛細血管の透過性亢進を示す所見であり、その結果、網膜色素上皮は二次的に障害され、網膜下液の貯留がおこることを明らかにした。
4. 脈絡膜新生血管ポリープ状拡張症の臨床特徴をこの数年に経過した症例について検討し、ICG造影所見から本症は黄斑部に多発し、網膜色素上皮下の脈絡膜新生血管の先端がポリープ状に拡張したものであることを明らかにし、本症は加齢黄斑変性と異なり予後は比較的良好でレーザー光凝固を必要としないことを明らかにした。上記特徴は欧米人と異なるところが多かった。
5. 片眼性加齢黄斑変性の他眼の脈絡膜新生血管発生頻度と発生の前駆所見を臨床例170例について検討し、新生血管の累積発生率は5年で12%で、欧米人よりずっと低く、かつ前駆所見として軟性ドルーゼンは少なく、漿液性網膜色素上皮剥離の方が多いことを明らかにした。これらは日本人と欧米人に大きい違いがあった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Uyama M,et al: "Idiopathic polypoidal choroidal vasculopathy in Japanese patients." Archives of Ophthalmology. 117(in press). (1999)

  • [文献書誌] Uyama M,et al: "Indocyanine green angiography and pathophysiology multifocal posterior pigment epitheliopathy." Retina. 19. 12-21 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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