研究課題/領域番号 |
10557164
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
増田 裕次 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (20190366)
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研究分担者 |
佐藤 耕一 日本電気(株), 医療機器事業部, 課長
日高 修 大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (30252696)
松尾 龍二 岡山大学, 歯学部, 教授 (30157268)
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キーワード | 電気刺激 / 咀嚼 / 被殻 / ドーパミン / 6-OHDA / 摂食行動 |
研究概要 |
本研究はブラキシズムと中枢神経系、特に大脳基底核の活動性との関係を実験的に明らかにしようとするものである。さらに、実験的に得られた結果を用いてブラキシズムの評価法の一つを確立することを目的としている。ウサギ大脳基底核を電気刺激して、誘発される顎運動を調べると、一部の領域で開口優位性の顎運動が誘発されたが、より広い領域の刺激により咀嚼時の顎運運動を変調することが明らかとなった。このことから、大脳基底核は咀嚼時の口腔の行動パターンを変化させることに関係していることが示唆された。また、ブラキシズムにも関係すると報告されている被殻へのドーパミン入力を、6-OHDAを注入することで遮断して、咀嚼時の顎運動の変化、不随意運動を調べた。両側性にドーパミン入力を遮断しても摂食量および飲水量に変化が認められなかった。ドーパミン入力の遮断後、摂食量に対する取り込み行動の頻度は破壊前に比べ増大しており、さらに、一回の取り込み行動の時間が減少していた。筋電図活動から、取り込み行動時にも咬筋筋活動の大きい臼磨運動を行っていることが認められたが、ドーパミン入力の遮断後はそのような臼磨運動が減少していることが認められた。以上の結果から、被殻へのドーパミン入力は摂食時の運動の複雑な行動パターンに関与していることが示唆された。 本研究で、摂食行動に対する大脳基底核の役割について多いなる成果が得られたが、本年度は最終年度にあたるにもかかわらず、動物実験でブラキシズムを誘発することはできず、ブラキシズムの評価法の確立には至らなかった。
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