研究課題/領域番号 |
10557175
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
奥田 禮一 東北大学, 歯学部, 教授 (80005024)
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研究分担者 |
岩松 洋子 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (50261524)
清水 義信 東北大学, 歯学部, 助教授 (20005078)
茂木 克俊 東北大学, 歯学部, 教授 (60013984)
渡辺 誠 東北大学, 歯学部, 教授 (80091768)
加賀山 学 東北大学, 歯学部, 教授 (60004610)
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キーワード | チタン / 歯根膜細胞 / 立体培養 / 人工歯根 / 上皮間葉相互作用 / マラッセの上皮細胞 / 歯根膜組織構築 |
研究概要 |
1.in vitroにおいて上皮細胞を初代培養すると、線維芽細胞との間に明瞭な境界が発現する。invivoで上皮間葉間に存在する基底膜の主な構成蛋白であるタイプIVコラーゲンおよびラミニンの抗体をその初代培養した細胞に作用させると境界部分に強い反応が観察され、歯根膜培養細胞においても上皮間葉相互作用の存在する可能性が示唆された。 2.立体培養および細胞の量産化を可能とするマイクロキャリアーを用いて、ヒト歯根膜由来線維芽細胞の培養が可能となった。現在、それらの細胞の形態的特徴、細胞特性および増殖能について検討中である。 3.咬頭削除による咬合力の変化に伴う歯根膜組織の変化についてACPaseおよびMOMA-2に関して検討したところ、歯根膜組織の再編と抗マクロファージ抗体との関連性が示唆された。 4.in vivoにおける歯根膜上皮細胞(いわいるマラッセの上皮遺残)の分布と無細胞セメント質形成との間に正の相関関係が観察され、歯根膜上皮細胞が無細胞セメント質の形成に何らかの関与を有する可能性が示唆された。また、歯根膜上皮細胞はbcl-2蛋白を発現し、積極的にアポトーシスを回避していることが示唆された。 5.歯槽骨-歯根膜-無細胞セメント質-像牙質窩洞を形成し、無細胞セメント質の修復過程を経時的に観察している。術後初期の炎症反応が収まると、欠損部に多核巨細胞が観察され、やがて部分的にセメントライン様構造とセメント芽糸田胞が観察された。 6.単離培養に成功した歯根膜細胞をチタン製インプラント体の表面に培養し、ビーグル犬歯根表面に形成した窩洞に埋入する実験を行った。現在、母床および移植歯根膜細胞ならびにインプラント体表面の組織学的変化を検討中である。また、歯根膜細胞を移植する際の担体(コラーゲン、ポリ乳酸など)およびインプラント体表面形状についても検討中である。
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