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2000 年度 実績報告書

形状記憶合金を利用した印象用トレーの試作

研究課題

研究課題/領域番号 10557180
研究機関鶴見大学

研究代表者

河野 篤  鶴見大学, 歯学部, 教授 (00064345)

研究分担者 池島 巌  鶴見大学, 歯学部, 助手 (50222865)
小澤 正明  鶴見大学, 歯学部, 助手 (00204199)
平野 進  鶴見大学, 歯学部, 教授 (00089400)
岩井 博久  古河テクノマテリアル
キーワード形状記憶合金板 / NiTi合金 / 印象用トレー
研究概要

齲蝕になった歯の歯冠修復や、欠損した歯を義歯などの補綴物で補い、咬合の機能を回復することは歯科の最も大切な治療法の一つである。歯冠修復や補綴を行う場合、形成歯、残存歯などの印象採得が行われる。この場合ラバー系印象材が使用されることが多い。この際印象採得後トレーに模型材を注入し、模型材硬化後、模型をトレーか撤去するとき、現在市販されているトレーはやや堅牢で孤立歯などは特に歯型を破折することが多い。
この対策として形状記憶合金をトレーとして使用すれば、模型を外すとき加熱することによりトレーがわずかでも外側に開きトレーと印象材の間に間隙が出来、模型が取り外し易くなると考えられる。
そこで形状記憶合金板によるトレーを製作し以下の実験を行った。
1、試作トレーの復元力の測定を行った結果、加温60度で6、8kgの復原力があった。
2、繰り返し使用を5000回行ったところ、トレー幅は両側でスタート時より約7mm減少したが、臨床的には支障がないと考えられる。また400度の加熱処理により元の状態に回復した。
3、滅菌を想定しオートクレープを使用したときの復元量には、問題はなかった。
4、印象に模型材注入後、引き抜き試験を行った結果、引き抜く力は市販トレー2,4kgに対し、1、6kgと減少した。
5、臨床的な検討方法として、孤立歯を印象した後、注入した模型材を撤去したところ市販トレーより記憶合金トレーの方が破折例は少なかった。
以上の結果から形状記憶合金によるトレーは加熱することで予期どうり印象と模型の間に間隙が出来、模型を容易にとり外すのに効果があることが解った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小澤正明: "形状記憶合金を利用した印象用トレーの試作-臼歯部用トレーへの応用-"日本歯科保存学雑誌. 43・特別号. 126 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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