研究概要 |
本研究の目的はデジタル画像の処理技術を有効に活用して,咬合治療支援のための下顎頭位の評価を迅速かつ正確に行える臨床システムを構築することである.平成10年度は過去に開発してきた下顎頭位評価の画像処理システムの問題点の改良を行った.これらの方法論のまとめが一例の臨床応用例を含めて,Journal of Oral Rehabilitationに掲載されるに至った(Sato H, Ohki M and Kitamori H:A method for quantifying positional change of the condyle on lateral tomograms by means ofdigital subtraction.J Oral Rehabilitation 25(6):448-455,1998). さらに本法の有用性を明らかにすることを目的として,負荷をかけた場合の顎関節の挙動を断層エックス線写真と本法を用いて解析した(佐藤博信,大喜雅文,石川昌嗣,右近晋一:オクルーザルビポットの付与により生じる顎関節の負荷,顎関節断層エックス線写真による評価.日本補綴歯科学会雑誌42(100回特別号):84,1998.).本研究では通法の断層エックス線写真法を使用し,その後にデジタル化する旧来の方法を使用した.直接画像をデジタル化する手法は共同研究者(大喜,神田)が進めているところであり,両者のジョイントは次年度の課題である.
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