研究分担者 |
吉田 尚之 チッソコーポレーション, 主任研究員
高橋 道康 東北大学, 薬学部, 教務職員 (80089789)
谷口 孝彦 東北大学, 薬学部, 助手 (90271915)
菅原 勉 東北大学, 薬学部, 助手 (50006350)
廣谷 功 東北大学, 薬学部, 助教授 (70192721)
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研究概要 |
すでに確立しているシクロペンタジエノン型およびシクロへキサジエノン型キラル合成素子に加えて,シクロへプタンジエノン型キラル合成素子の開発を検討し,酵素的分割法を用いることによって目的を達成した.このキラル素子を用いることによって海産細胞毒性天然物(-)-clavularinBの最初のエナンチオ制御合成を達成したが,シクロヘプタンジエノン型素子を持つコンベックス面選択性と逆ディールス・アルダー開裂の容易さはシクロペンタジエノンおよびシクロへキサジエノン素子に比し劣ることがわかった. 一方,この間シクロペンタジエノン型およびシクロへキサジエノン型キラル合成素子を活用することによって生理活性天然物の合成を試みた.シクロペンタジエノン素子からは抗ウィルス性のヌクレオシド(-)-neplanocinA,抗菌性シクロペンタノイド(-)-chokolG,抗腫瘍性セスキテルペン(+)-curcuphenol,カイノイドアミノ酸カイニン酸,木材腐蝕性シクロペンタノイド(-)-sistodiolynneのエナンチオ制御合成を達成した.シクロへキサジエノン素子からはピロリチジアルカロイド(-)-isoretronecanolおよび(+)-trachelanthamidine香料モノテルペンmintlactoneおよびisomintlactone,抗菌性セスキテルペン(-)-curcudiol,植物および菌体の芳香族代謝物前駆体(-)-quinic acidおよび(-)-shikimic acidの合成を達成した.
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