研究課題/領域番号 |
10557239
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研究機関 | 福井工業大学 |
研究代表者 |
金森 仁志 福井工業大学, 工学部, 教授 (70027770)
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研究分担者 |
瀧川 厚 広島県立保健福祉大学, 教授 (80197227)
窪田 英明 大阪大学, 医学部, 助手 (30234496)
松本 政雄 大阪大学, 医学部, 助教授 (50149944)
佐藤 敏幸 (株)島津製作所, 基盤研究所, 主任研究員
有村 秀孝 広島国際大学, 保健医療学部, 講師 (20287353)
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キーワード | CdTe検出器 / CdZnTe検出器 / 半導体パネル / X線スペクトル / 散乱線除去用グリッド / MTF / 粒状のウィナースペクトル / 最適撮影条件 |
研究概要 |
1 半導体検出器 1.1 検出器の製作 従来の室温動作の半導体X線検出器を用いたフラットパネルセンサはイメージインテンシファイアと同等の透視像を得ることを主目的としているため、大面積に形成できかつX線感度の高い薄膜材料を得ることが材料開発の主眼となっている。本年度は現在提案されている主たる材料(Se、CdTe、Pbl2、TlBr)の長所短所を整理した。 1.2 CdZnTe検出器で測定したX線スペクトルの補正 CdZnTe検出器を用いて、測定し補正したスペクトルを、高純度Ge検出器で測定したスペクトルやBRHのカタログデータと比較した結果、その形はだいたい一致した。また、被写体として、アルミニウム板の厚さを変えて測定した照射線量減弱曲線と、線量計で測定した照射線量減弱曲線の比較した結果もだいたい一致することが分かった。これらの結果から臨床現場での各種診断用X線撮影装置のQA、QC用の測定装置として使用可能であることが分かった。 2.画質 2.1 散乱線除去用グリッドと最適撮影条件 グリッドを使用した場合の被曝線量を把握するため,簡易的に被曝線量を測定する器具の性能評価と,簡易計算法の精度評価を行った。その結果,一定の誤差を見込んでおけば臨床の場で使用できることがわかった。また、最適な撮影管電圧を、心理物理的解析を使って理論的に求める方法を考案し胸部ファントムを使って確かめた。 2.2 増感紙フィルム系のMTFとウィナースペクトル 被写体の鮮鋭度のMTFからprimary成分とscatter成分を求める方法を提案した結果、散乱X線は被写体のMTFの各周波数で異なる影響を与え、粒状のウィナースペクトルと共に、その影響を無視できないことがわかった。
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