研究課題/領域番号 |
10557245
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
小田切 優樹 熊本大学, 薬学部, 教授 (80120145)
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研究分担者 |
桑田 茂喜 化学及血清療法研究所, 主任研究員
今井 輝子 熊本大学, 薬学部, 客員教授 (70176478)
棚瀬 純男 熊本大学, 医学部, 助教授 (20112401)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | アルブミン製剤 / 遺伝子組換え技術 / 分子設計 / 血液製剤 / 人工血液 / 機能性評価 |
研究概要 |
本研究は、当研究室において構築された遺伝子組換え技術を基に、安全性ならびに有効性に優れたアルブミン製剤を開発することを目的として実施され、以下の知見が得られた。 1)発現ベクターpHIL-D2にL10(シグナル配列)及びポリA配列を含む変異を施したHSAcDNA(K199A,K525A)を挿入した。この発現ベクターでP.Pastoris(GS115株)を形質転換し、BMMY培地で4日間培養後、培地上清より硫安分画(60%、pH4.4)で濃縮、粗精製を行い、ブルーセファロースCL-6Bに付し、変異HSA(K199A、K525A)の精製を行った。 2)精製した変異HSA(K199A、K439A、K525A及びK199A/K439A/K525A)の構造特性について、遠紫外及び近紫外領域CDスペクトル、抗HSAポリクローナル抗体を用いて検討した。その結果、二次構造、三次構造及び抗体の認識性に血漿由来HSAと有意な差は観察されなかった。 3)変性剤である塩酸グアニジン及び示差走査熱量計(DSC)を用いて化学的安定性、熱安定性について検討した結果、各熱力学的パラメータはK199A-、K-525A-HSAともに同様の値を示し、血漿由来HSAとの間に有意な差は観察されなかった。 4)変異HSAは、薬物輸送性及びエステラーゼ様活性において血漿由来HSAと有意な差は観察されなかった。 5)^<125>Iでラベル化した変異体の静注後の血漿中濃度推移は2相性を示し、消失相(β相)から算出した半減期は、いずれの場合も血漿由来HSA(約30時間)より短かった。 以上のように、アルブミン変異体の分子設計が可能となったが、本研究の所期の目的である医学的有効性に優れた変異体の設計に至らず、今後の大きな課題として残すことになった。
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