研究課題/領域番号 |
10557255
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
林 滋子 北里大学, 看護学部, 教授 (30010010)
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研究分担者 |
荒井 千佳子 北里大学, 看護学部, 助手 (30286372)
佐藤 淑子 北里大学, 看護学部, 講師 (40249090)
平尾 百合子 北里大学, 看護学部, 講師 (50300421)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 院内感染防護策 / 血液・体液防護策 / 感染予防看護技術 / infection control nursing practice |
研究概要 |
MRSA等による院内感染の問題の重要性に鑑み、従来の看護技術を見直し、新しい技術の開発を試みてきた。即ち、感染症患者に焦点を当てた従来の対策を見直し、全ての患者が病因となる微生物を保有しうるという前提に立って、全ての対象のケアにおいて予防策をとるという考え方を取り入れた。この考え方の基に細菌等が濃厚に存在しうる物との接触が予想されるケアを行う場合は、防護具(手袋、マスク、予防衣等)による予防措置をとると共に、汚染源をできるだけ限局して速やかに処理することを基本として「院内細菌感染防護策」(19群の看護ケアと135の感染防護行為により構成)をすでに提案した。細菌等が濃厚に存在しうるものとは、尿、糞便、皮膚・手指、衣服・寝具類、喀痰・気管内分泌物、鼻粘膜・鼻汁、口腔粘膜・唾液、創浸出液・ドレーンである. 一方、HCVやHlV等血液・体液を介するウイルス感染の予防も医療従事者を含む院内感染の問題として重要である。これについてはUniversal Precautionsが一般的であるが、日本では未だ適用が不十分である。そこで本研究においては、「血液・体液防護策」を作成し、まず、それの臨床の場における適用性を集中治療棟における実験的実施によって確認した上で、これに「院内細菌感染防護策」を併せてその臨床における実用性、普及性を検討するためのパイロット調査を、神奈川県内の大学病院救命救急センター病棟において全看護職員を対象に実験的に実施した。実施後に実施状況、実施の感想、今後の実施意志の有無とその理由を面接により調査した。その調査に基づき、両防護策を合わせて新たに「院内感染防護策」を作成した.これを神奈川県、埼玉県、石川県の三つの一般病院において実施してもらった結果、本防護策は看護職者に対し適切な防護用品の供給及び看護技術指導を行えば、看護における感染防止技術として実用性が高いものとみられた。
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