本研究では、地域における「まちづくり」と学校における「地域学習」を結び合わせ、それらの活動を支援する出前型「情報発信支援システム」の開発を進めた。 「まちづくり」の活動事例および地域学習の実態調査に関しては、俳聖松尾芭蕉の偉業・俳句作りを通して「まちづくり」を進める三重県上野市や、環境問題にとり組む四日市市などを訪れ、資料の収集を行い、実態を明らかにした。 「まちづくり・人の輪づくりを応援するホームページ」については、大学での教育工学関連授業や研修会において、ホームページの作成を継続し、その成果を公開するとともに、「学習者参画型ホームページ」の作成上のノウハウを蓄積してきた。 地域と学校の情報発信機能を高めるために、ノートパソコンや他の情報機器を三重県内の学校や公民館等に持ち込み、出前型の「ホームページ作成講座」を平成12年11月〜2月に数回実施した。その講座を実施するために、簡易マニュアルやホームページのサンプルを作成し、できるだけ短い時間でのホームページ作成を可能にした。また、上記の研究・実践を遂行する中で、情報発信の促進をはかるためにボランティアベースの支援グループを組織し、メーリングリストによる情報交換を行い、学校・地域からの情報発信をサポートした。 さらに、学校の生徒・教職員、地域住民がインターネット上で情報を提供・発信できる「参画型Webデータベース」として、「芭蕉俳句データベース」「まちづくり実践データベース」を試作した。
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