地域の教育力を高めるための有効な手段の1つとして、インターネットの利用が考えられる。そのためにはインターネットを単なる情報収集ツールとしてだけでなく、情報発信及びコミュニケーションツールとして活用する必要がある。学校の役割についても、学校が地域における情報発信基地としての機能が注目され、地域社会との連携が期待されている。 本研究では、まず、地域における「まちづくり」と「総合的な学習」との連携をはかる学習者参画型Webページ作成の実践を進めた。さらに、Webページを介して、地域の人々が様々な活動を気軽に交流したり、「まちづくり」を進める「Webコミュニティ」の構築を構想し、三重県四日市市桜地区をそのモデル地区として「桜Webコミュニティ」の活動を推進してきた。また、地域における「まちづくり」と学校における「地域学習」を結び合わせるには、パソコンの基本操作やWebページ作成等を内容とするパソコン講座を地域のセンターや学校で開催してきた。児童生徒を対象としたパソコン授業、学校教職員を対象とした学校でのパソコン講習会、地域住民を対象としたパソコン講習会は、大学からノート型パソコンや情報機器を出前する形式で行われ、研究者らは「まちづくり」や「総合的な学習」に関連した作品をWebページ化し、地域や学校から学習成果を情報発信する活動を支援してきた。
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