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1998 年度 実績報告書

実用的な遠隔指導システムの開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10558018
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京工業大学

研究代表者

牟田 博光  東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (70090925)

研究分担者 星野 敦子  十文字女子大, 社会情報学部, 助教授 (40225793)
前迫 孝憲  大阪大学, 人間科学部, 教授 (00114893)
赤堀 侃司  東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (80143626)
齋藤 貴浩  東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (50302972)
中川 政宣  東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (40155685)
キーワード遠隔指導 / マルチメディア / ISDN / 通信制大学 / 放送大学 / 遠隔教育 / 社会人学生 / 教員研修
研究概要

大学の講義における課題発表の時間を利用し、双方向授業の実験を行った。この実験においては、主教室と遠隔教室の間をISDNを用いた遠隔指導システムで結び、双方の学生が順に課題を発表し、その後に質疑応答を行うという、学生参加型の授業形態をとった。なお、両教室で唯一異なる点は、教官が目の前にいるかいないかという点のみである。実験の結果、主教室、遠隔教室の学生ともに、同システムへの興味もあって授業に対する積極的な態度が見られた。とりわけ遠隔教室においては、教官が目の前にいないがためにその態度が顕著に表れており、短期的には遠隔指導を用いた学生参加型の双方向授業が実用的であることが示された。
さらに、現職教員が専修免許を取得するために、大学院教育の機会を拡大する目的で実施された、ISDNを用いた遠隔講習システムの評価、ならびに費用分析を行った。直接講習と遠隔講習のそれぞれの受講者に対して、3日間の講習終了後にアンケート調査を行い、分析を行った。その結果、精神的負担が少なくなる、肉体的負担が少なくなるという質問項目で遠隔地の受講者の得点が有意に高く、また、遠隔会場から直接会場への移動距離を考えあわせれば、時間や費用という物理的負担も軽減しているといえる。以上より、本遠隔講習システムは、遠隔地における受講者の精神的・肉体的・物理的負担を軽減し、教育機会の拡大という面で有益であることが明らかになった。特に現職教員のような社会人を対象とする場合には、時間的制限が大きいために、このシステムの有効性が生かされると考えられる。
また、放送大学の全国化という時期をうけ、放送大学を対象とした遠隔高等教育の費用効果に関するこれまでの分析の再検討を行った。その結果、全国化によって学生数を増やすことができれば、今後公的資金による負担割合は減少し、社会的収益率が高まると予想されることが示された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Takahiro Saito,Hiromitsu Muta: "Effectiveness of the University of the Air of Japan" Higher Education. 35. 163-186 (1998)

  • [文献書誌] Hiromitsu Muta,Reiko Kikuta,Takashi Hamano,Takanori Maesako: "The Effectiveness of Low-cost Tele-lecturing" Staff and Educational Development International. 1,2&3. 129-142 (1997)

  • [文献書誌] Hiromitsu Muta,Takahiro Saito: "Economics of the Expansion of the University of the Air of Japan" University for ALL,A Decade of the University of the Air. 45-63 (1998)

  • [文献書誌] Hiromitsu Muta,Takahiro Saito: "The Impact of the Education of the University of the Air on Its Graduates" University for ALL,A Decade of the University of the Air. 64-76 (1998)

  • [文献書誌] Takahiro Saito,Hiromitsu Muta: "Rate of Retuen of the University of the Air of Japan" University for ALL,A Decade of the University of the Air. 77-93 (1998)

  • [文献書誌] 齋藤貴浩,牟田博光: "放送大学の全国展開による費用対効果の変化" 日本教育行政学会大会発表要旨集. 33. 34-34 (1998)

  • [文献書誌] 星野敦子,加藤直樹: "ISDNを利用した遠隔講座システムの評価と費用分析" 日本教育工学会第14回大会講演論文集. 14. 165-166 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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