研究分担者 |
赤堀 侃司 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (80143626)
齊藤 貴浩 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (50302972)
中川 正宣 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (40155685)
星野 敦子 十文字女子大, 社会情報学部, 助教授 (40225793)
前迫 孝憲 大阪大学, 人間科学部, 教授 (00114893)
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研究概要 |
現職教員が専修免許を取得するための大学院教育の機会を拡大する目的で実施された、ISDNを用いた遠隔講座システムの評価、並びに費用分析を行った。直接講習と遠隔講習の各々の受講者に対するアンケート調査を行い、分析した結果、このシステムが、遠隔地の受講者の精神的・肉体的・物理的負担を軽減することにより、教育機会の拡大という面で有益であることが明らかになった。 遠隔教育を効果は個人によって異なる。遠隔教育では情報教育機器の利用は不可欠であるが、これらに対する親しみが効果に影響を与えるとも考えられる。そので、文化系の学生に求められる情報処理能力に対する規定要因の特定ならびにその影響を調べた.その結果,「ワープロ関連能力」と「表計算関連能力」に対しては,「持続力」「理数系」「コンピュータ」等の学生が本来有している能力の影響が大きいが,「ワープロ関連能力」では,パソコンの活用度も影響していること,また「ネットワーク活用能力」及び「電子メール活用能力」に関しては,能力や性格よりも,利用に対する意欲や動機づけを基盤とする活用度の影響が大きいことが明らかとなった.これらの結果から、情報機器の利用に慣れている者ほど、遠隔教育に抵抗が少ないことが示唆される。 いかに効果があるシステムでも、それが高価であれば実用性はない。そこで、ISDNによるテレビ会議システムを利用した遠隔教育の費用分析を行った.費用の単位としてアベレージコスト(受講生一人当り1時間当り費用を)を用い,遠距離型,近距離型それぞれについて,実際に行われた遠隔講座のコストの算出を行った。またこのデータに基づいて,条件変化による費用シミュレーションを行った.分析の結果,ISDNテレビ会議システムのテクノロジーとしての費用面での有効性が明らかとなった。
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