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2000 年度 実績報告書

教員養成大学に必要な情報教育環境と情報に関する体系的カリキュラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 10558022
研究機関信州大学

研究代表者

東原 義訓  信州大学, 教育学部, 助教授 (90143172)

キーワード情報教育 / 教員養成 / 学習課題 / データベース / カリキュラム開発 / 学習指導案
研究概要

1.情報に関する授業記録データベースが作成された
今年度の該当する授業については,毎時間の学習課題をデータベースに記録し,だれでも参照できるようにした。各課題レコードは,課題タイトル,課題の内容,出題意図,操作課題,授業名,教官名などの項目からなる。本研究期間の間に,181件の授業が記録され,約500件の課題が蓄積された。これらは,電子メールの設定などのように全クラスに共通する課題,あるいは,音楽の作曲などのように特定の専攻に限られる課題などから構成されている。
2.課題事例データベースが作成された
類似の課題をまとめるなど,上記授業記録データベースの課題を整理して,課題事例データベースを作成し,Web上で参照できるようにした。これにより,授業のクラスや担当教官を越えて,学習課題を共有できるようになった。このことの効果は本研究期間内には分析ができていないので今後の課題である。また,出題意図のデータは,将来教員になることを予定している学生にとっても参考となることが期待されているが,この取り組みも今後の課題である。
3.学習課題の分析から情報教育の現状に関する知見が得られつつある
授業記録データベースの課題をカテゴリー化して分析を行った。コンピュータの基本操作の占める割合が高く,小・中学校の教科でコンピュータをどのように活用すべきかについての課題は,まだ多いとは言えない傾向が見られた。
4.全学生の教育実習時の学習指導案がWeb上で公開されるようになった
情報教育によって,htmlおよびpdfを利用して,自分の指導案を公開できる実践力が身につき,現在,全ての学生の指導案約900件がWeb上で公開されている。
5.教員養成系大学における情報教育への示唆
各専攻が実践的に取り組んだ成果を報告書として編集中である。ここには,専攻独特の情報教育の成功例が示されている。免許法で指定されている2単位では,教員としての情報教育には無理がある。現状においては1年次で基本操作,2年次で教育における実践事例の紹介と,教育に関連するソフトウェアやコンテンツの学習,3年次での教育実習におけるコンピュータ利用の経験,4年次における教科および総合的な学習の時間のためのコンピュータ活用の指導計画立案など,全学年を通しての体系的なカリキュラムが用意されるべきであろう。米国では教員をめざす学生が達成すべきスタンダードが示され,学生はポートフォリオによってそれを示すことも行われている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 東原義訓: "教員養成に求められる情報教育のあり方と成果"教科教育学研究. 第18集. 45-62 (2000)

  • [文献書誌] 東原義訓,山本秀樹: "テンプレートを用いた診断用コースウェア作成支援システムの開発"信州大学教育学部附属教育実践総合センター紀要『教育実践研究』. No.1. 85-94 (2000)

  • [文献書誌] 池田京子,岡田和泉,東原義訓: "音楽教育専攻におけるコンピュータ利用教育の目指すもの-コンピュータのできる音楽科教師の養成-"信州大学教育学部附属教育実践総合センター紀要『教育実践研究』. No.1. 135-144 (2000)

  • [文献書誌] 榊原保志,東原義訓: "パソコンによる気象観測記録の中から規則性を調べる学習"地学教育. 第53巻・5号. 201-208 (2000)

  • [文献書誌] 東原義訓,山本秀樹: "自己評価のための教材作成支援システムの開発"日本科学教育学会第24回年会論文集. 135-136 (2000)

  • [文献書誌] 東原義訓,福島健介: "用語連想法による総合的な学習の時間の評価の試行"教育工学関連学協会連合第6回全国大会講演論文集. 第二分冊. 113-114 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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