研究分担者 |
北島 宏之 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手
山内 斉 電気通信大学, 情報システム学研究科, 助手 (80293140)
鈴木 健一 宮城工業高等専門学校, 情報デザイン学科, 助手 (50300520)
片平 昌幸 秋田大学, 医学部, 助教授 (90250860)
中村 維男 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (80005454)
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研究概要 |
本研究では,高品質な写実的画像を実時間で生成可能なグラフィックスシステムの開発を目的として,まず,写実的画像生成のための大域照明モデルとその並列化について検討し,次に,検討した並列計算モデルに基づいて,ハードウェア化可能な並列アルゴリズムの設計を行った.具体的には,写実的画像生成に必要不可欠な大域拡散反射と大域鏡面反射・透過を統合化するために,ラジオシティモデルとレイトレーシングモデルの統一的並列処理方式であるオブジェクト空間分割型並列処理モデルを考案し,その基本処理機構をハードウェアで実現するラジオシティ・レイトレーシングエンジンの基本設計を行った.さらに,本設計をハードウェア記述言語VHDLで具現化し,FPGA基板を用いてハードウェア化を行った.このFPGA基板はPCIバスを介してホストコンピュータに接続され,ラジオシティ・レイトレーシングにおける基本的演算を高速処理する.現在,FPGA基板上に開発したラジオシティ・レイトレーシングエンジンの動作検証,ならびにハードウェア評価を行っている.本設計を通して,ラジオシティ・レイトレーシングエンジンのハードウェア量は数十万ゲート程度になるとの予測を得ることができ,現存する規模のFPGA基板によって実現可能であるとの見通しを得た.また,4台のラジオシティ・レイトレーシングエンジンを相互接続するためのネットワークインタフェースカードの設計と,エンジン間通信のための通信プロトコルの設計を並行して行っている.今後,ネットワークインタフェースカードの設計もハードウェア記述言語を用いてFPGA基板上に実装し,評価を行う予定である.
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