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1999 年度 実績報告書

並行・分散計算の先進的理論に基づく分散プログラミング言語処理系の構築

研究課題

研究課題/領域番号 10558040
研究機関東京大学

研究代表者

小林 直樹  東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (00262155)

研究分担者 五十嵐 淳  東京大学, 大学院・理学系研究科, 日本学術振興会特別研究員(DC1)
登内 敏夫  日本電気株式会社, C&Cメディア研究所, 担当研究員(研究職)
米澤 明憲  東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (00133116)
キーワード線形論理 / 型システム / デッドロック / 分散プログラミング言語 / 並行プログラミング言語 / オブジェクト指向 / 部分評価
研究概要

本研究では、最新の基礎理論・実装技術に基づき、安全かつ効率の良い分散・並行プログラミング言語を再設計・実装することを目的とする。本年度の成果は以下のとおり。
1.設計する分散言語の核となる部分の計算モデルとして,分散並行線形論理プログラミングについて引き続き研究をすすめ,理論的性質を確立した。
2.オブジェクト指向部分の言語設計をすすめるため,既存の言語Javaやその拡張の中の重要な機能であるパラメトリッククラス,内包クラスの定式化を行い,これらの機能がより単純な機能だけからなる言語上で実現できることを示した.これにより,核となる分散言語上に上記のような高レベルなオブジェクト指向の機能を正しく実現する手法が確立された.
3.並行・分散プログラムの安全性を保証するため,デッドロックフリーダム,すなわち並行・分散プログラム中の特定の通信がいずれ必ず成功することを保証する型システムの一般化を行ない,その型推論アルゴリズムの開発に成功した.この型推論アルゴリズムの開発によって,プログラマは型システムの厳密な理解なしにプログラムが書けるようになり,実際に設計中の言語への本型システムの導入のめどがたった.
4.並行プログラムを並列計算機上で効率よく動作させるための基盤技術として,並行実行の上でボトルネックとなる部分を発見し解消するとともに,効率をえる上で最適なプロセッサ数を推測するための技術を開発した.
5.プログラムの最適化のための基礎技術として,部分評価の高速化の技法について研究を行った.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] N.Kobayashi,Y.Shimizu,and A.Yonezawa: "Distributed Concurrent Linear Logic Programming"Theoretical Computer Science. (印刷中). (1999)

  • [文献書誌] A.Igarashi,B.C.Pierce,and P.Wadler: "Featherweight Java : A Minimal Core Calculus for Java and GJ"ACM SIGPLAN Notices (Proc.OOPSLA'99). 34(10). 132-146 (1999)

  • [文献書誌] N.Kobayashi,B.C.Pierce,and D.N.Turner: "Linearity and the Pi-Calculus"ACM Transactions on Programming Langauges and Systems. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] Y.Oyama,K.Taura,and A.Yonezawa: "Executing Parallel Programs with Synchronization Bottlenecks Efficiently"Proceedings of International Workshop on Parallel and Distributed Computing for Symbolic and Irregular Applications (PDSIA '99). (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] Eijiro Sumii and Naoki Kobayashi: "Online-and Offline Partial Evaluation : A Mixed Approach"Proceedings of PEPM'00. 12-21 (2000)

  • [文献書誌] 登内 敏夫,中島 震: "装置組み込み用高速Q3エージェントプラットフォームの実現(to appear)"情報処理論文誌. 41(4)(印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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