研究概要 |
1. 3次元解剖学的モデルに基づく病巣,血管分離アルゴリズムの新規開発 病巣検出範囲を5ミリ以上とレベルアップしたことに伴う新たなアルゴリズム開発課題として,3次元解剖学的モデルに基づく病巣,血管分離アルゴリズムの開発に着手した.本年は病巣,血管のモデル表現形式,ならびに両者を区別するためのベイズ規則に基づく統計的識別理論の定式化を行った.来年度はこれを具体的な症例に適用し,その効果を検証する予定である. 2. 病巣サイズにAdaptive対応する可変Quoit方式の開発 従来のQuoit法ではフィルタのリングサイズが固定であったが,今回病巣サイズに応じて適応的に変化する可変Quoit方式を開発した.方式は本年度で固まったので,来年度はこれを用いた臨床評価テストに入る予定である. 3. リアルタイム動的MIP方式の開発 3次元画像を2次元に投影表示する有力な方式の一種であるMIP方式において,その最大の弱点である画像重なりを排除する目的で,観察視点をダイナミックに変更するリアルタイム動的MIP方式を開発した.これを少数の臨床例に適用したところ診断医から好評を得た.来年度はこの効果を多数の症例に適用し,評価を確定する予定である.
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