研究分担者 |
島田 伸敬 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10294034)
久野 義徳 埼玉大学, 工学部, 教授 (10252595)
白井 良明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50206273)
勞 世〓 オムロン株式会社, 技術本部・係長(研究職)
堤 康弘 オムロン株式会社, 事業開発本部, 係長(研究職)
LAO Shihong Information Technology Research Center, OMRON Corporation Senior Engineer
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研究概要 |
感覚と行動の不確かさと計算コストを考慮して実世界で動作することのできる移動ロボットシステムに必要な機能要素とシステム構成法を研究し,以下の成果を得た. ・計算コストを陽に考慮したプラニング:不確かさのもとでのプラニングは一般に多くの状態を考慮しなければならないのでプラニングコストが無視できない.そこでプラニングコストとプランの質のトレードオフを陽に考慮して,プラニングとプランの実行に要する時間の和を最小化するように,適応的に行動決定に使用する時間を決定するアルゴリズムを構築した. ・複数機能要素の並列スケジューリング:ロボットは複数のプロセッサからなる並列処理システムであることが多い.そのようなシステムの実行効率を高めるために,プロセッサの行う処理の依存関係を考慮して複数のプロセッサの実行の並列度を上げるための並列スケジューリング手法を研究した. ・環境モデリングとナビゲーション:ロボットの安全な移動にはセンサ情報を用いた環境のモデリングが必要である.ロボットのタスク(どのような環境でどのような作業を行うか)と適切な環境モデリングの関係を考察し,いくつかの実環境中の不確かさについてモデリング手法及びそれに基づくナビゲーション手法を研究した. ・動的環境のモデリングとプラニング:動的環境では,環境の変化(例えば,移動障害物)やロボットの各行動の価値の変化がある.また,時間制約が厳しく計算コストの削減が大きな問題となる.そこで,環境変化のモデリングとそのもとでのプラニング手法を研究した.さらに,計算コストをヒューリスティックに削減するための3層構造プラニングアーキテクチャを研究した. ・全方位視覚による移動物体の検出と追跡:移動ロボットは周囲の環境を高速・広範囲かつ信頼性高く認識できる必要がある.そこで,2つの全方位視覚を用いたステレオシステムを開発し,それを用いて移動するロボットからの他の動物体の発見・追跡を実現した.
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