研究課題
基盤研究(B)
本研究は、システムソフトウェア・アーキテクチャの統合性を考慮し、マルチメディア情報処理への柔軟な適応と、並列分散処理による高速化とを実現する。今年度は、以下のことを行なった。1. マルチメディア情報処理に柔軟に対処するため、マルチメディア情報処理の基本機能を洗い出し、QoS(Quality of Service)について様々な点から評価を行ない、効率よくキャッシュを行なう機構について、DICOMO'98シンポジウムで発表した。また、マルチメディア情報の種類に応じて通信方式を変更する機構について、情報処理学会コンピュータシステムシンポジウムで発表した。2. マルチメディア情報処理を行なう機構として、WWWを実例として取り上げ、特に帯域が制限される移動計算機における通信手法を提案し、検討を行ない、電子情報通信学会の英文誌で発表した。また、この手法を実際のネットワークに適用して実験し、評価を行ない、ICPADS'98で発表した。3. 高速なネットワークで接続された並列分散システム上における、プロセスのスケジューリングについて、新たな概念を提案すると共に、様々なスケジューリング手法を考案した。考案した各手法をシミュレーションにより評価し、PDPTA'98で発表した。4.マルチメディア処理は、多様な処理が複雑に関係・協調し、かつプログラムが大規模化する。このようなプログラムを効率的に開発するため、並行動作するプログラムのテストケース生成手法を提案し、評価を行ない、APSEC'98で発表した。
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