研究課題
本研究は、システムソフトウェア・アーキテクチャの統合性を考慮し、マルチメディア情報処理への柔軟な適応と、並列分散処理による高速化とを実現する。今年度は、以下のことを行なった。1.マルチメディア情報処理に柔軟に対処するため、マルチメディアデータを階層型データとして取り扱い、複数の通信メディアを利用することにより、階層型データの効率的な転送手法を考案し、DICOMO'99シンポジウムで発表した。2.マルチメディア情報処理を行なう機構として、移動体のナビゲーションシステム(カー・ナビゲーション)を実例として取り上げ、資源の割り当てに関する新たな通信プロトコルを提案し、シミュレーションによる評価を行ない、MSWiM'99で発表した。また、移動体の移動経路を利用した通信方式を提案し、シミュレーションによる評価を行ない、情報処理学会論文誌で発表した。3.マルチメディア情報処理を行なう機構として、WWW(World Wide Web)を実例として取り上げ、特にネットワーク帯域が制限される移動計算機における通信手法を提案し、情報処理学会論文誌で発表した。4.並列分散システムにおける情報処理機構として、NetNEWSを実例として取り上げ、複数のユーザが要求する多数の記事に対して、記事の有効的な自動選択手法を提案し、APSEC'99で発表した。5.高速なネットワークで接続された並列分散システム上における、プロセスのスケジューリングについて、メモリを考慮したスケジューリング手法を考案し、性能評価を行ない、AI'2000で発表する。
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