研究課題/領域番号 |
10558061
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
谷口 宏充 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (70125251)
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研究分担者 |
宮本 毅 東北大学, 東北アジア研究センター, 助手 (90292309)
大場 司 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10272014)
西村 太志 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40222187)
長谷中 利昭 秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (50202429)
大島 弘光 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10213703)
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キーワード | 爆発的噴火 / 火山性爆風 / 衝撃波計測システム / 野外爆発実験 / キャリブレーション / 火山災害 / 災害予測 |
研究概要 |
本研究の目的は空中および水中を伝播する火山性衝撃波の衝撃圧計測システムの開発である.システムはピエゾ爆風圧力センサー、水中圧力センサーと最近のデジタルオシロスコープを中心としており、火山性爆風の衝撃圧を200KHzの割合でサンプリングし、90000件のデータを保存できるようになっている。また,本計測システムの開発には基準となるTNT発実験が必要であるが、その実験機会を利用して次のことを計画した。 (1)本システムの作動テストとキャリブレーション (2)地質・災害パラメータと火山爆発エネルギー量との間のスケーリング則の確立 (3)海底噴火を想定した爆発実験の機会を利用して、ウォータードームおよび水柱の成長過程から爆発エネルギー量を推定するためのスケーリング則を確立する 本年度は計測用システムの制作と、システムの作動試験・キャリプレーションとスケーリング則の検討とを目指し、北海道壮瞥町の牧場において、陸上野外爆発実験にのみ取り組んだ。室内における模擬実験においてはシステムは正常に作動したが、野外実験においては、思いもかけず、全く作動しないというトラブルが発生した。その原因は気温が氷点下であることに起因すると判断された。来年度の野外実験においてはセンサーを除き、システム全体を保温する必要があることが確認された。また、キャリブレーション実験の機会を利用した、スケーリング則の確立においては、爆発深度と地表現象との間のシステマチックな関係が明らかになり、現象からのエネルギー量推定、また、エネルギー量からの災害予測など、重要な基礎データが得られた。
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