研究課題/領域番号 |
10558063
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
亀田 弘行 京都大学, 防災研究所, 教授 (80025949)
|
研究分担者 |
田中 聡 京都大学, 防災研究所, 助手 (90273523)
岩井 哲 広島工業大学, 工学部, 助教授 (60184850)
松野 文俊 投稿工業大学, 大学院, 助教授 (00190489)
角本 繁 日立製作所, 中央研究所, 技術主幹
岡田 憲夫 京都大学, 防災研究所, 教授 (00026296)
|
キーワード | 災害リスクマネジメント / 業務分析 / 空間データベース / 地理情報システム / 自立分散システム / 倒壊家屋撤去 |
研究概要 |
本研究の成果は次のように要約される。 本研究では、阪神・淡路大震災の緊急対応のために構築し、神戸市長田区における倒壊家屋撤去の情報処理に用いた「災害管理空間情報システム(DiMSIS)」を拡張・発展させ、平常時と非常時が連続する情報システム「リスク対応型地域管理情報システム(RARMIS)」を構築する。そのために本年度はまず、「災害管理空間情報システム(DiMSIS)」によって提起された情報的・技術的課題の整理をおこなった。情報的課題としては、システムの利用者である自治体職員から操作性・機能性を中心とした問題点が多数あげられ、自治体各部署での共通の利用に資するための基礎的な課題の整理をおこなった。技術的課題としては、時間軸を空間データベースに取り込むための設計課題を一つ一つ個別的に検討した。つぎに、災害緊急時と平常時を統合する情報システムの概念構築と、そのためのデータ構造の分析をおこなった。具体的には、災害時業務の代表例として避難所運営業務を取り上げ、阪神・淡路大震災において神戸市長田区内で実際におこなわれた避難所業務の分析と問題点の抽出、業務の体系化をおこなった。さらに、平常時の業務の分析もおこない、共通要素の検討を通してあるべき情報システムの概念構築をおこなった。最後に、これらの概念をもとにしたプロトタイプの空間データベースの設計をおこない、「リスク対応型地域管理情報システム(RARMIS)」の基本部品の試作が完了した。次年度では、これらの部品を統合したRARMIS-Tのプログラミングをおこない、自治体(長田区)における実験的運用を通して、システム論的視点・技術的視点からの検証をおこない、実用化へ向けての課題整理と方策の明確化をおこなう。
|