研究概要 |
パルスパワーを用いると、大気中や水中で大容量プラズマを生成でき、又高電界により加速された電子が化学的活性種を豊富に生成し、高効率で、窒素酸化物や硫黄酸化物の除去、ダイオキシン除去、上下水の殺菌、オゾン生成、冷却水中幼虫の除去等が可能である。本研究目的は、これまで行ってきた基礎実験を踏まえ、パルスパワー生成プラズマを用いた新しい大気・水環境浄化システムを開発・研究することである。平成10年度は、大気・水環境システムの最適設計を行うと共に、高くり返しパルスパワー電源を製作し、その特性を調べた。高繰り返しパルスパワー電源として,磁気飽和トランス,電圧反転回路,磁気パルス圧縮回路,半導体オープニングスイッチをを組み合わせた誘導性エネルギー蓄積方式パルスパワー発生装置をSPICEを用いてシミュレーションを行い、最適設計を行った。その後,シミュレーション結果に基づいて装置の試作を行い,短パルス動作では有るが,出力150kV、パルス幅50ns、電力4.5J、負荷へのエネルギー転送効率40%を得た。今後,このパルスパワー装置の高繰り返し化を行う予定である。他に,絶縁油を用いたブルームライン線路を試作し,パルス幅10nsのパルスパワーを得た。今後、さらに短パルス化の研究を行う。水環境浄化用プラズマ反応容器を製作し,均一放電プラズマの生成に成功した。
|