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1999 年度 実績報告書

微生物を用いたトリチウムガスの捕集装置の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 10558068
研究機関茨城大学

研究代表者

一政 満子  茨城大学, 理学部, 教授 (60007557)

キーワードトリチウム / トリチウムガス / トリチウムガス捕集 / 微生物 / 水素酸化細菌
研究概要

トリチウム取扱施設での実験装置や実験室の排気形に連結されるトリチウムガス捕集装置としては貴金属触媒あるいは金属酸化物触媒を高温で用いる酸化吸着法が主に研究されている。これらでは加熱や除湿の前処理操作が必要になる。本研究では、強いトリチウムガス酸化能を持つ土壌細菌をバイオリアクターに用いその水素酸化酵素の働きにより取扱施設の事故時に常温常圧で安全且つ安定した性能を持つようなトリチウムガス捕集装置の開発を目的として、菌株を検索し、本年度は選択した菌株についてトリチウムガス酸化能を最も強く発現するような培地での培養条件、菌体生産量とトリチウムガス酸化活性の関係の検討を行い、酸化活性を維持できる最適条件の確立とバイオリアクター化の予備的検討を行った。
砂丘土壌から分離しその特性を検討して選択したトリチウムガス酸化菌株5株について高い活性を示した栄養条件の培地での生育と酸化活性の関係とその安定性を調べたところ、そのうちの4菌株は各種の培養条件で生育が定常期に入るとき最も高い酸化活性を示すが、その後2-3日のうちにいずれも酸化活性が減少し5-6日後には1/3から1/4になることがわかった。ところが菌株162は非常に安定性が高く、30度で20日間培養しても活性はほとんど下がらなかった。またイタリアの土壌から分離したトリチウムガス酸化活性の高い菌株から各種培地で検討して選択した2菌株について酸化活性の安定性を検討したところ、1菌株は安定性が悪かったが、菌株C-S-16-8は菌株162と同様安定性に優れていることがわかった。この2菌株についてPTFE製メンブレンフィルターを用いてリアクター化し、トリチウムガス酸化能力とその安定性の検討をしたところ菌株C-S-16-8がやや優れていることがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Ichimasa,et.al.: "In vitro Determination of Oxidation of Atmospheric Tritium Gas in Vegetation and Soil in Ibaraki and Gifu,Japan"Journal of Radiation Research. 40. 243-251 (1999)

  • [文献書誌] M.Ichimasa,et.al.: "Tritium,Deuterium and gamma-emitting nuclides in plant leaves in the JCO campus"Journal of Environmental Radioactivity. 39(in press). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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