研究課題/領域番号 |
10558070
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
宇山 忠男 姫路工業大学, 工学部, 教授 (00093378)
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研究分担者 |
林 隆也 姫路工業大学, 核融合科学研究所, 教授 (60156445)
福本 直之 姫路工業大学, 工学部, 助手 (90275305)
永田 正義 姫路工業大学, 工学部, 助教授 (00192237)
宮沢 順一 姫路工業大学, 核融合科学研究所, 助手 (50300728)
山田 宏司 姫路工業大学, 核融合科学研究所, 助教授 (20200735)
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キーワード | 燃料供給方法 / コンパクトトーラス / 漏れ磁場によるCT入射の影響 / CT入射ダイナミックス / 鎖交磁束による減速 / 鎖交磁束によるシフト |
研究概要 |
磁場に閉込められた高温プラズマへの燃料供給法として採用されるコンパクトトーラス(CT)入射方式では、入射されたCTは閉込め真空磁場を横切ってプラズマ表面に達し、その後プラズマを含む磁場中を進行してプラズマ中心部に達する。実際には、閉込め磁場はCT入射装置の先端部まで漏れ出し磁束は垂直に鎖交している。この鎖交磁束はCT入射過程に大きな影響を与えている。 本研究では、CT入射過程のダイナミックスを調べるために、一連の過程を、(a)加速電極及び移送管でのCTの進行過程、(b)閉込め真空磁場を横切る過程、(c)プラズマ中への進入過程、に分類して探究している。 今年度は、当該科研費で昨年度製作した一対の鞍型コイルを用いてCTの進行方向と垂直な方向に一様な直線磁場をCT入射装置に印加し、鎖交磁束の存在する加速電極及び移送管を進行するCTの挙動を調べた。その結果から次のことが明らかにされた。 (1)多チャンネル磁気探針、静電探針及び局所電流測定コイル等を用いてCT磁場分布及びプラズマ密度分布の時間展開を測定した。その結果、CTが鎖交磁束を横切る時にCT内に誘導電流が誘起され、その誘起電流と鎖交磁束とのローレンツ力によって減速される。 (2)CTは進行方向と磁場の両方に垂直な方向へシフトすることが観測された。シフトの方向は、加速内部電極の極性が負の時は、-V×B(V:CT速度、B:外部磁場)であり、正の時はV×Bであった。この結果は、日本原子力研究所でのJFT-2M装置で行った真空磁場へのCT入射実験においてフレーミングカメラで観測した結果と矛盾しない。
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