研究課題/領域番号 |
10558077
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
鎌田 正裕 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (20204604)
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研究分担者 |
森山 裕丈 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (90127150)
高木 郁二 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20206717)
猪郷 久治 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (70014818)
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キーワード | 放射化学 / 天然放射能 / 学生実験 / 教育 |
研究概要 |
1.三朝温泉や増富温泉の泉水を空気とともにポリ製洗瓶に封入し、これを激しく振ることで泉水に溶けていたラドン222を気相中に放出させることができる。このようにして放出されたラドンガスを活性炭で集め、そこで生まれた娘核種(鉛214、ビスマス214)から放出されるβ線を、β/γ線検出器「はかるくんII」で測定する教育用実験の最適条件を実験に基づいて確認した。得られた最適条件については「化学と教育」誌に投稿した。 2.上記の実験や共沈法を用いた既報の実験で、時間の経過とともに注目核種の放射能がどのように変化するかについては、1〜3元の連立常微分方程式を解けば容易に計算することができるが、微分方程式を未学習の非理科系の大学生や一般市民、あるいは高校生のために、微分方程式を使う代わりに表集計ソフトであるMicrosoft Excelを用いる方法を試用・検証し、同方法の有効性を「放射線教育」誌に報告した。 3.放射能温泉に含まれる天然放射能以外の放射能として、塩化カリウムやカリウムみょうばんのような身近な試薬や食品中に含まれるカリウム40に着目し、これを利用した教育用実験を開発した。その結果、「はかるくんII」を検出器に用いれば、乾燥昆布や干し椎茸に含まれるカリウムを短時間に、しかも非破壊で精度よく測定できることがわかった。得られた成果については「化学と教育」誌に投稿した。 4.3年間の成果のまとめ(成果報告書の作製)を行った。
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